最終話 骨の髄まで穢されて ページ37
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暗い部屋に、スマホのバイブ音が響いた。
俺は重い瞼を開け、サイドテーブルに置かれた黒いスマートフォンを手に取り、電話に出た。
『………もしもし？來夜君？久しぶりだね。』
ベッドから身体を起こすと、月夜さんの声が聞こえた。
月夜『Aちゃんが君にとっての害虫に侵食され始めたみたい。』
A………。
久しぶりに聞くその名前。
彼女を蔵に閉じ込めたのは、もう九年前の遠い記憶だ。
俺はすっかり、青年に成り果てていた。
來夜「誰なんだそいつは。」
月夜『そいつの名前がね』
"済木月狂"
済木……………月狂……………。
來夜「そうですか…。」
済木月狂。
俺の天使に触れるなんて、どういう奴なんだろうな。
窓を開けると、満月。
夜風にレースカーテンが靡いた。
俺は唇の端を釣り上げた。
來夜「それじゃあ、そいつの情報を集めて貰えますか。」
月夜『來夜君ならそう言ってくれると思ったよ〜。』
來夜「当たり前じゃないですか。だって…………」
今夜の満月は、Aには劣るけれど、凄く綺麗だ。
ねえA。
まだ俺の君への愛は灯火続けるよ。
今から君を、奪いに行ってあげる。
「俺はAに骨の髄まで穢されてるんだから」
君がまだこの世界にいる限り
俺は君を守らなきゃいけないからね。
骨の髄まで穢されて
來夜スピンオフ
完。
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メロンパン - やべっ、怖いけど、おもろいが勝つわ。止まんないですわ。 (2020年12月9日 16時) (
レス) id: 0e27099bf0 (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 新しいの見っけ☆←オrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr (2019年8月24日 9時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日名無 りん | 作成日時：2019年5月16日 23時
