骨の髄まで愛してるーヤンデレ彼氏の行き過ぎた愛ー

三十五話 土に還っても ページ37

ギィイイィイ……

重い鉄の扉が開かれた。



私はその人物に視線を移す。

彼は何か、小さなトランクを持っていた。

月狂「今日はAに、見せたいものがあるんだ。」


彼はニヤリと口元を釣り上げるとトランクを下に置いた。


………私は、死体でも入っているのかと思った。

彼は狂った思考を持っている。
そんな事も否定は出来なかった。




しかし中のものを見て、私の心臓が一頻り、ドクンと大きくなった。






トランクの中に入っていたもの

それは、拳銃だった。

黒光する拳銃には擦れたような跡や、削れた傷が着いていて、使用されていたのが分かる。


銃の事はあまり詳しくないがこれは




「モデルガン……」




……………殺される！！



私は衝動的にそう思った。




「どこでそんなもの………」


私はもう、逃げられない事は分かっていた。

あの日、私が逃げた日。



彼は私の演技に気付いていた。




ずっと部屋に、監視カメラがあったのだ。

もう為す術もないだろう。




月狂「いやあ、これでやっと邪魔者を排除出来るよ。ずっと……ずっとずっとずっとずっとずっと……君と二人っきりでいられる……！」


彼は心から嬉しそうに言った。



だって彼は……私を愛しているから………


じゃあ、今の私は………？

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