僕たちを忘れていく君に。2 (ページ32)

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Story.80 ページ32

滝沢「………顔をあげろ。」

藤原「滝沢くん、」

滝沢「お前らの気持ちはよくわかった。美空。」

そして、滝沢くんはAにこう言った。

「はい。」

滝沢「いい仲間を持ったな。」

「えっ？」

滝沢「入った頃の美空は、ずっと決まった人の後ろにいて、その決まった人以外とは全然関わらなくて、先輩から可愛がられることもなければ、後輩から慕われることもなかった。」

そやったんや。

俺が入所した頃にはもう関西ジャニーズJr.の真ん中に
おったから知らんかった。

ん？

なんで滝沢くんがそんな昔のこと知っとるん？

その俺の疑問を大吾くんが聞いてくれた。

西畑「えっ、なんで滝沢くんがそんな昔のこと、」

滝沢「ジャニーさんから聞いた。美空、覚えてる？」

すると、Aは少し気まずそうに、

「………すみません。全部は。」

滝沢「そうか。ごめんな。」

「いえ、私の方こそすみません………。」

滝沢「仕方ないよ。けど、そんな美空が今ではこんなにいい仲間に出会えて。ジャニーさんも、きっと喜んでるよ。」

「滝沢くん、」

いい話やなぁ。

ん？

あれ？

高橋「あの、結局Aは仕事続けられるんですか？」