また笑いあえる日まで。 (ページ7)

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Story.7 ページ7

「A………？」

「は、えっ………。」

名前を呼ばれ、振り返ると、優太がいた。

周りをみると、他のメンバーも揃っていた。

「Aだよね？」

「久しぶり、だね。」

「元気にしてた？」

どうしよ………。

「………すみません、人違いじゃないですか？私、急いでるので。」

そう言い、その場を去ろうとした。

が………。

「待って。俺らの話聞いて。」

腕を掴まれてしまった。

逃げようとしても、男の人に力で勝てるわけない。

「離してください。」

「これだけ教えて。なんでなにも言ってくれなかったの？それを答えてくれたら離すから。」

「………。」

どうしよ………。

と、そのときだった。

？「Aちゃん？」

「あっ、賢人くん！」

偶然、事務所の先輩、山崎賢人くんが現れた。

あっ、そうだ！

「賢人くん助けて、この人たちが離してくれないの。」

「Aちゃんのこと、離してあげて？」

賢人くんがそう言うと、離してくれた。

「A、ほんまのこと話してや。なんでジャニーズ辞めたん？なんでなにも言ってくれなかった

ん？」

「………。」

「心配したんだよ？」

「………。」

本当のこと、なにがあっても絶対に言えない。

でも、みんなを見ると、話してしまいそうになる。

「………あっ、そうだAちゃん。この後暇？」

「えっ？う、うん。」

「だったらご飯行こう？」

黙っている私を見かねて、賢人くんがそう言ってくれた。

「わかった。」

「A待って！お願い、少しだけでいいから！」

「あの、部外者の俺が言えることじゃないとは思うけど、Aちゃん、困ってるでしょ？元メン

バーさんならそれぐらいわかってあげてください。じゃあ、行こ？」

「うん。」

賢斗くんは私に何があったのか、全部知ってる。

私と彼と彼の関係者以外で知っているのは、賢人くんだけだ。

.

久しぶりにみんなに会った。

もう二度と会わないと思ってたから、びっくりした。

でも、本当ことは何一つ話せない。

みんな、ごめんなさい………。