First Kiss (ページ8)

今日:22 hit、昨日:4 hit、合計:101,290 hit

058 ページ8

「あ、えっと………それは、ねえ？」

わかりやすすぎるくらいに動揺する黒ちゃん。

なにをしたんだ？

まさか、

「出会い系？」

「違う違う！SNS！SNSだって！」

「SNS？」

そして、黒ちゃんは俺に事の発端を説明してくれた。

「なるほど。一応確認するけど、河野先輩のこと、」

「それはない！香織さんとSNSでやり取りしてるときは好きになりかけたけど、Aさんってわかったらなんか違うなって。」

「なら問題ないんじゃない？」

「いや、ありありでしょ！自分の好きな人がこんなことしてるなんてうっちーショックすぎるでしょ。」

「まあ、確かに。うっちーまだ河野先輩のこと好きっぽいもんね。」

うっちーは河野先輩がいなくなった後も、ずっと河野先輩を想ってる。

俺にはとてもじゃないけど無理だ。

「うっちーに教えるべきだと思う？」

「んー。うっちー、今でも河野先輩のこと探してんのかな。」

「わかんない。でも、前に実家に帰ったときうっちーに会ったんだけど、そんときはまだAさんのこと探してたよ。」

もし俺がうっちーの立場だったら。

そしたら、好きな人に会いたい。そう思う気がする。

「………黒ちゃん。うっちーに連絡取ってみよう。」

「それでAさんのこと話すの？」

「いや、とりあえずはうっちーにAさんに会いたいっていう意思があるのか確認する。それ次第。」

「わかった。じゃあ、それで。」

その日はそれで解散した。

けど、まさかあの河野先輩がそんなことしてるとは思わなかった。

深キョンのこと、大きいのかな。