#10 ページ11
俺は自室にチーノさんを連れて行く。
誰も見ていないのを確認してから2人で部屋に入る。
ci「密室に2人きり…!?まさか…!」
『変なことはしませんよ！』
茶化され、慌てて否定した。
チーノさんはそんな俺を見て笑っている。
俺は昨日フューラー様から渡されたナイフを
チーノさんの手に握らせた。
『俺をこれで刺してください！お願いします！』
ci「無理です」
……即答されてしまった。
『な、…何故ですか？』
ci「流石に仲間は刺せませんよ」
そう言ってナイフを返される。
ci「何故刺して欲しい、なんて言うんですか」
『…もう、人を殺したくないので。
無理矢理戦線に出されるならその前に死のうかなって』
なるほど、と相槌を打ってくれる。
ci「人を殺したくないのは僕も一緒です。
ましてや、仲間を、なんて。出来ません」
チーノさんは優しく笑っていた。
＿＿俺は今、この人に人を殺させようとしていたのか。
『すみません…自分が嫌がっていることを貴方にまでさせてしまうところでした』
頭を下げると、
ci「まぁ間違いは誰にでもありますからね！
顔を上げてください。
でも戦線に出たくないならグルッペンさんに直接言ったらどうです？」
『あの人が聞くと思います？』
たしかに…、そう言われる。
ci「ではこの件は僕からお話しておきます！」
『良いんですか!?ありがとうございます！』
チーノさん…貴方はなんて良い人なんだ…。
チーノさんはそう言って部屋を出て行った。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
チーノside
gr「…なるほど」
俺はさっき起きた事をグルッペンさんに話した。
Aが文字通りに戦線に出ることを死ぬほど嫌がっている、ということ。
gr「そこまでとは」
ci「もう人を殺したくないらしいです」
gr「だがアイツはまだしていないことがある。
そのために今日まで延命措置を取っていたのだ」
していないこと…もっと戦闘しろとかそんなんかな。
gr「アイツはまだ��幸せ��を知らない。
生まれた時から1人で過ごし、フューラー家に拾われ、血に塗れた人生を送ってきたのだ。
幸せで落ち着ける時間なんて無かったのだろう
戦線に出さなければ良いんだな？」
ci「え、恐らく…」
この人はこの人なりに考えてあの人を起こしたんやな…
なのに起こされた本人は苦しんで…
悲しい話やでホンマ。
gr「では戦線ではなく、私の隣に用心棒として立ってもらおう！名案だろう!?」
_
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ーーー - 面白いです!！ (3月6日 23時) (
レス) @page32 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
我々軍 副隊長 - チーノさん推しなんで、最高です！！これからも頑張ってください。受験も頑張ってください！ (2022年6月2日 13時) (レス) @page32 id: 87f77450ee (このIDを非表示/違反報告)
ひゅう(プロフ) - やば、めちゃくちゃ面白いです！これからもがんばってください！ (2020年6月9日 20時) (レス) id: 11002cd545 (このIDを非表示/違反報告)
竹介太郎(プロフ) - この小説最高っす…面白すぎてヤバイ()更新頑張ってくだせぃ(ロ)ゞ (2020年6月7日 18時) (レス) id: 48891dbb4c (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新されてる！？ヤッタァ！この後の展開どうなっちゃうのー！← 相変わらず小説作るのうまいっすね神っすね← (2020年5月16日 18時) (レス) id: 701acce8ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さささ | 作成日時：2020年3月29日 10時
