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zm「Aおかえり!」
『ただいまゾム』
ゾムと出会ってから2年。
ゾムのことは弟みたいに可愛がってきた。
ゾムも俺を兄として慕ってくれていると思う。
zm「1週間も何してたん?」
血を浴びた俺を見てゾムは不思議そうに尋ねる。
俺より低かった背も少しずつ俺に近づいてきている。
『熊をね。倒したんだ』
zm「じゃあ今日は熊食うんか!」
『今日はもっと豪華な物だよ』
そう言って俺は牛肉を取り出す。
『熊と交換してもらったんだ』
zm「さすがAやな!」
今回の対象は熊と呼ばれていたし。
この言い方でも間違ってはいないだろう。
zm「俺もAから貰ったナイフで猪倒したんやで!」
そう言ってゾムは俺があげたナイフと猪を見せてくれた。
『流石ゾムだ。今夜は増々豪華になる』
俺は1週間ぶりに誰かとと共に食事を取った。
__________
___
…
…
…俺はその日の夜中、目が覚めた。
家の周りに4人分の気配があったからだ。
彼らの話に耳を澄ませると、
シロは本当にここにいるのか、と言う内容だった。
2年も同じ所にいたら、バレるか。
潮時か…
相手が俺の顔を知らなかった場合、ゾムを残して行けばコイツが捕らえられる。
『…ゾム、起きろ』
zm「なんやねん…夜中やぞ……」
俺はゾムの口に人差し指を当てる。
『何者かがこの家の周りを彷徨いている。支度を整えろ。逃げるぞ』
ゾムは頷き、支度を整えた。
『よし、行くぞ』
俺は正面の扉を開けて煙幕を投げた。
「バレやがった!!」
「逃すなァ!!!」
裏口から出ると待機していた1人と対面した。
『すまない』
俺は首をナイフで切った。
逃げる先にも何人かいた。
今回は生きるためだ。しょうがない。死んでもらおう。
俺は相手の首を切りながら駆け抜ける。
ゾムもついてきてくれているようだ。
zm「A…ッ、お前は何者なん…?」
後ろから聞かれる。答えようとしたその時_
「アイツだ!アイツが暗殺者シロだ!!我々のボスを殺した奴だ!!殺せ!!!」
彼等から俺の正体をバラされる。
俺の顔を知っているならゾムは置いてきても大丈夫だったな…。
『…そう言うことだ。俺から離れるなら今の内だ』
zm「…離れへんわ」
ゾムは少し顔を下げてから、
zm「気付いてたで、俺!
Aは何しててもAや!俺の自慢の兄ちゃんに変わりないわ!」
ゾムの笑顔が月に照らされていた。
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りと - お疲れ様です!何と言ってもあの話が…と言いたいところですが何故か一番好きなのは作者様の敬語でユニークなことを言ってる時ですかね…(何だこいつ)兎にも角にも、楽しませて戴きました!面白い作品を世に放って下さり有難う御座います!! (7月24日 9時) (レス) @page50 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - わんぱんさん» そういうことです!読んでいただきありがとうございました! (2020年11月22日 20時) (レス) id: 328f3541a2 (このIDを非表示/違反報告)
わんぱん(プロフ) - ああああ!!!61とか紛れ込んでると思ってたがそういう事か!すごい面白かったです!感動しました!素敵な作品ありがとうございました! (2020年11月20日 7時) (レス) id: b542029aeb (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます…! (2020年4月23日 19時) (レス) id: 328f3541a2 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - お疲れ様です。とても感動しました。 (2020年4月22日 14時) (レス) id: 4d71c550a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さささ | 作成日時:2020年3月18日 8時