来世でお会いしましょう

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『……』




「おかえり、、A？」



様子のおかしい妹に、そらるが首を傾げる
何かあったと察したそらるはAの手を引いて自分の部屋に入る



2人はカーペットのひかれた床に座らせて、手をきゅっと握る




「どうした？何かあった？」




『兄さん、、』




「ん？」




消え入りそうなその声に、思わず息を呑む
どれだけ辛くても表に出さない子だったから、こんな弱々しい妹は初めてだった



ゆっくりとAが顔を上げる



Aの顔は悲しそうに歪められて、涙がぽろぽろと零れている
驚いて、咄嗟にAを抱きしめる




何がこの子をこれだけ苦しめるんだ





「どうしたの？」






もう一度優しく聞いてあげれば、Aがゆっくりと口を開く
大丈夫、兄さんはなんでも受け入れるから。






.






たとえそれが、







.









.











『兄さん、私を殺して』





.









どれだけ残酷な事でも。

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