万事屋の坂田くんは狼少年を愛しすぎている(参)

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((ｶﾞｼｬｰﾝｯ!!))



貴「！！」

茨「！？」




あれからどのくらい経ったのだろうか


けたたましい音がしたと思ったら、叶が少し慌てた様子で戻ってくる


先程の狂った様子は少し引いたように見えたが、若干顔色は悪い気がしないでもない



叶「茨
西棟に侵入者です、至急殺してきてください。」

茨「はっ、はい！」



俺の前を走って通り過ぎていく迫田茨





叶「…よかったですね、お仲間さんがいらっしゃって」


貴「…」


叶「確認できたのはサーモンピンクの髪の少女…よく見たらアレは夜兎族ですかね？
あと、メガネの少年です。」



神楽…新八…



その2人がいるならもちろん銀時もいるハズ




…あいつら…来んなって言っただろ！！！

首突っ込むなって！




依頼人の依頼くらい守れねえのか！




叶「あの銀髪の男は来なかったのか、はたまた別方向から侵入してくるのか…
西は茨がいったからよしとしても、後の三方向には毒でも撒いておきましょう
吸ったら直ぐに死んでしまうような強力な毒をね」





廊下にいた男3人を呼び、毒が入っているであろう袋を渡すカノウ







貴「おい、吸ったらすぐに死ぬって言ってる割にはあの男達、ガスマスクもなんにも着けずに行ったけど…」


叶「ああ、彼らは自分が撒いた毒で何も知らずに死ぬでしょうね。
そもそもここにはガスマスクは僕が持ってるコレと、あとそこに予備がひとつくらいしかありませんし」




ああ、なるほどね、

自分以外は死んでいいってことか




…あんなにお前を好いている迫田茨でさえも





マジでコイツ気持ち悪すぎだわ


生理的に無理








そして





俺もここで大人しく繋がれているわけにはいかなくなった






俺が手枷を切ろうと思いっきり引くと、ガシャンと言う音を立てて鎖がぶつかり合う



結構頑丈なんだな…


手首から血が伝う


今気づいたけどこの手枷、内側にに小さい針がついていて若干痛いんだが


さて、どうしたもんか




全身が狼になれば手枷も緩くなるし、それで抜け出せると思って余裕ぶっこいてたけど、なぜか全身を狼にすることが出来なくなっていた


叶「あらら、血が勿体ないじゃないですか」


貴「お前なんか俺に変な薬打っただろ」


叶「やだなあ、僕は打ちませんよ
実験も直接身体から血や肉を採取するのは部下達なので
あ、でも君が起きる前にこの薬を打たせましたよ。実験としてね」



カノウは妖しく笑った

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