千一夜百物語 error ページ3
学校の怪談。
其れは何処に行っても聞く話。
何故なら、其の様なオカルト系の話が好きな年齢だから。
今、私はある怪談を確かめに学校に来ている。
其の怪談は学校の七不思議に入る話。
其の怪談の名前は「異世界行きの校舎」だ。
夜中、三階建ての校舎に行くと、在る筈の無い四階が現れる。
其処に上って行くと、二度と元の世界へ戻れない。
…という話だ。
此の話を信じた訳では無いが、気になる物は気になる。
だから、確かめに来たのだ。
ゆっくり、学校の階段を上って行く。
何時もは明るく、楽しい雰囲気なのだが…
夜となると、暗く、堕ちていく様な感覚になる。
不思議だ。
だから、怪談になったのかもしれないが。
そんな事を考えている内に、三階に着いた。
四階に向かう階段は…
此方には無い。
もしかすると…
三階から二階へ下りる階段の方に在るのでは…?
そう思い、廊下を一生懸命に走る。
此の閃きが合っていたら、在る筈だが…
下りる方の階段に着いた。
そして、私は下りる方の階段を見て思う。
嗚呼、怪談は本当だったのか、と。
私は四階に上った。
すると、
「…!?君は───」
誰かが居る。
だが、全部言う前に私は意識を失ってしまった。
目の前に居た、あの黒い誰かのせいで。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…っは…!!」
ふと、目が覚める。
悪夢を見ていたかの様に飛び上がる。
何だ、夢を見たのか。
…そう思いたかった。
だが、そうはいかない様だ。
「…君…さっきの黒い人…?」
寝起きで一つ一つ呟く様に話してしまう。
本当は、パニック状態になりそうだが。
「起きタか。」
そんな私とは裏腹に冷静な誰か。
其の声は、ノイズが入っており、特徴的だ。
「君…名前は…?」
また夢現で問い掛ける。
まだ、私は現実なのかを理解出来ていない様だ。
「…エラーだ。」
覚えておけ、とノイズが入った声で言われた。
其のノイズの原因を知りたかったが…
其れよりも大切な事を聞かなくてはならない。
「目的…私を連れて来た目的は?」
「七不思議ッて知っテるカ?」
七不思議。
もしかして「異世界行きの校舎」だろうか。
43人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひこうちきん(プロフ) - なのださん» コメント有難う御座います!返すのが遅くなりすみません…初のシリアス系に挑んでみた結果が此方になります!インク君…可哀想な君は可愛…ゲフンゲフン (2023年1月3日 15時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
なのだ - い、インクうあああああ (2022年12月31日 17時) (レス) @page10 id: 757190f567 (このIDを非表示/違反報告)
ひこうちきん(プロフ) - apyapiさん» コメント有難う御座います!とんでもなく嬉しいお言葉、有難う御座います…!!とても励みになりました、有難う御座います! (2022年12月29日 16時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
apyapi(プロフ) - 一言(?)言わせて頂きたい。めっちゃ神作です!最高です!短編集って、短すぎても長すぎても・・・ってイメージがあるのですが、丁度良い長さ&行間で読みやすいです!この小説大好きです!(こんな神作を書いてくださる作者さんも!)更新頑張ってください! (2022年12月28日 16時) (レス) @page46 id: 80520e762e (このIDを非表示/違反報告)
ひこうちきん(プロフ) - 星月夜さん» コメント有難う御座います!最高と言って頂けて本当に嬉しいです…有難う御座います! (2022年12月18日 13時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひこうちきん | 作成日時:2022年11月30日 17時