音柱は恋人依存症

師範、私頑張ってます！ ページ25

早速、芸事の稽古が始まった。

集団での稽古だけど、

なんだか…

皆さんの視線が痛いような…？



「ちょいとアンタ！

簪の、新人！！」


簪の新人…。

簪をつけているのは私だけ。



『ハイ！どうしました！？』

「チッ…、新入りのくせに…

派手な簪つけるんじゃないよ！

外しな！！」

「生意気よ！！」

『…あっ、すみません…っ。

失礼しました！』



簪を懐にしまう。

…師範、少しの間ですからね。



印象が悪くならないように

笑いかける。



「笑ってんじゃないよ！！？！

なめてんの！？」

『いえ、そういうつもりでは…っ』

「もういい。

アッタマきた。


アンタ、1人で練習しな。

ハイ、楽譜」

『ありがとうございます！』




普段、師範は

私が1人で鍛錬していると

「1人で鍛錬とは、

たくましくなったな。

偉いぞ」

と褒めてくれる。




「〜〜〜〜〜！！」

「……何よ…、…可愛いからって…

私が花魁になる前に…

…越されちゃうじゃないのよ……っ。

…とことん邪魔してやる！」



すると、先輩が

立ち上がって手を二回叩いた。


一斉に注目がそちらに行く。







「簪の新人！

Aが1人で琴をひくわよー！


みんな注目〜！！」


ええええええええ！！？

楽譜もらったばかりなのに…！




楽譜に一通り目を通す。




「さ、ひいてちょうだい」

『ハイ！！』





琴に手をかけ

楽譜の通りに演奏する。


多分、あってると思うけど。





「すごい…！！」

「綺麗だわ、一度見ただけなのに！」

「別嬪だしねー！

Aちゃん凄いね〜！」



ふふふふん！←


ま、私は師範の継子なんでー！




先輩方はというと

唇を噛み締め

どこかへ行ってしまった。


その日の夜、

女将さんから話があり、

明日から正式に

店に出てもいいそうだ。


どうやら昼間のお琴を

聴いていたようで…。


師範に手紙を書いたので

くるみに届けてもらう。



【師範へ

明日からお仕事です。

今日は琴の練習をしました。

先輩が私1人で練習するように

言ってくれたうえに、

楽譜をもらってすぐに

みんなの前でご披露させてもらえました。


師範に会いたいです。


_______A】









宇「おい、Aからだ！」

須「きゃあ！見たいです見たいです！」

宇「待て待て…。


えーっと…？？




んんんんん？？


これは…」

雛「…そんな、Aちゃん」



宇「嫌がらせに気付いてねぇな。

さすがだぜ」

師範、いらっしゃ〜い！！→←不死川様、おっかないですから。

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