音柱は恋人依存症

師範、やっぱり私は。 ページ16

お館様に呼ばれた。

緊急柱合会議だ。



師範と私も座り、

師範はずっと手を

握ってくれている。






産「では、柱合会議を始めようか。


まず、A。

何があったのか

聞かせてくれるかな」

『御意』



一昨日の任務であったことを

全て事細かに説明する。





無「僕のAになんてことするんだろう。

すごくイライラする」

宇「うん。お前のじゃねーから落ち着け」


甘「Aちゃん、よく頑張ったわね。

もう大丈夫だからね。

私達が守るから」

『ありがとうございます』



産「蜜璃の言う通りだ。

これからはAのことも

全面で守るよ。


鬼舞辻がここまで尻尾を

出してくれたからね。

Aを狙っているのなら、

こちらとしても狙いやすい」



申し訳ないな。

私のせいで。


ただでさえ、普段の任務も

大変なのに。


私も、私に出来ることをしよう。



『私が、一般の方を守りながら

囮になります。


それで奴を倒せる機会が

皆様に与えられるのなら』

宇「A、昨日も言ったがっ」



師範、ありがとうございます。

そしてごめんなさい。


私も無惨が憎いんです。


もしも奴を殺せるなら

私はこの身を投げ売っても構いません。



でも師範達は優しいから、

こんなこと許してくれない。




『守られてばかりは、嫌なんです…』




師範が頭をゆっくり撫でてくれる。

小さい子を、

あやすように。


宇「俺が惚れたのは、

そんな地味なこと

考えてる女じゃねえ。


お前は、

誰に対しても平等に優しくて、

責任感があって、

笑顔が可愛くて、

ド派手に美人だ。

でも、もっと甘えてくれよ？


誰の為の俺だよ。

俺様は誰の恋人なんだ？



他の奴らに遠慮したとしても、

恋人の俺には

思いっきり甘えて頼れ、な？」




お前はこの宇髄天元様を

惚れさせたスゲー女なんだから

いつも通りで明るくいてくれよ、

と師範が笑った。






すると、

伊黒様が口を開いた。


小「一つ疑問なんだがな。

なぜ貴様はそこまで

鬼舞辻を憎んでいる？


宇髄に聞いた話では

貴様は宇髄にたまたま

拾われただけのはずだが」






伊黒様に突っ込まれてしまった。


それを話すのには、

私の過去が関わってくる。

師範にも話したことはなかった。


でも、そろそろ良いかもしれない。



宇「A、辛ければ…」


師範は、私が

両親に捨てられたと

思っていますよね。



『いいえ。話します』


もう、何も怖くない。

師範、こうして私は。→←師範、ごめんなさい。

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