海賊さん、私と世間話しませんか？【シャンクス】 (ページ18)

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17話ページ18

｢連れていかないってマジか？｣

｢あぁ、この間たまたま幹部会の話が聞こえちまってよ｣

｢今日船に乗せたから俺はてっきり…｣

そこまで聞いて私は音を立てないようにその場を足早に去った

｢あと、3日｣

点と点が繋がった気がした

最近シャンクスさんが忙しい理由

私を外に連れ出してくれている理由

そして、今日私を船に乗せてくれた理由

｢そっか…シャンクスさんたちは先に進むんだ……｣

なら私はーーー………？

＊

その後、皆さんのところに戻ると起きている方々が片付けをしていたのでそのお手伝いをした

寝てしまっている方はお仲間さんに背負われて部屋へと運ばれていった

｢すまんな…お嬢さんをもてなすはずが、こっちが潰れるやつが多くて｣

｢いえ、このような場を設けて頂いただけで嬉しいです｣

そろそろ街が起きる時間だ

城へ戻るまではシャンクスさんが付いてきてくれるらしく、他の幹部の方々は個々で挨拶をして別れた

副船長は船をおりるところまで着いてきてくれた

｢またいつでも来てくれ、歓迎する｣

“いつでも”、か

｢はい、ありがとうございます副船長さん｣

｢よし、じゃあ行くぞA｣

｢お頭、ちゃんとお姫様を送っていってくれよ？｣

｢分かってるよ、ベックあとは頼んだぞ｣

副船長さんに一礼し、この方が早いからという理由でシャンクスさんに抱えられながら城へ向かう

私はなんとなく気づいていた

きっと今日がシャンクスさんと会う最期の日だと

あっという間に私の部屋へと到着してゆっくりおろして貰う

｢今日は楽しかったか？｣

｢はい、皆さん優しい方々ばっかりできっと航海してるとき楽しいでしょうね｣

｢ふっ、あぁそうだな。長い航海でもアイツらと一緒なら退屈しない｣

｢ねぇ、シャンクスさん｣

私はシャンクスさんに真っ直ぐ向き直る

｢どうした？｣

シャンクスさんの綺麗な瞳と眼が合う

｢あと3日でこの国で出て次の旅に行かれるんですよね？｣

今日で最期になるのなら

もう少し

もう少しだけ

貴方とお話していいですか？