9話 ページ10
「よく来たね」
「お館様……」
とても優しい声
柱合会議で炭治郎が言っていたように、本当にフワフワする
私はゆっくりお館様と対面するように正座する
「私は産屋敷耀哉。鬼殺隊のことは義勇から聞いているんだね?」
「はい、鬼を滅する政府非公認の組織だと記憶しています」
「うん、そうだね。A、君の話を聞かせてくれるかい?」
「…………」
きっとここで嘘をついたとしても意味は無いだろう
お館様にはすべて分かってしまうと身体がそういっている
深呼吸をし、私は口を開いた
「私はここよりもはるか未来からきました。正確には、別の次元から。私のいた元の世界では、この世界は創作されたもの…つまり現実にはない話で、一つの作品として世に広まっています」
鬼殺隊や鬼のことを知っている、ということ
そして、私の世界ではこの物語はすでに完結していることを話した
「Aはこの先のことを知っているんだね。私たちがどうなるのかを」
「はい」
「話してくれてありがとう。正直に話してくれて嬉しいよ」
「………私は、ここにいていいんでしょうか」
気づいたら口が開いていた
本来なら私はここの世界に存在しない
私が入ることで原作が変わってしまったりしたら?
トリップしたことが分かったと同時に思いついた“煉獄さんを死なせない”という選択
そんなことをしても、いいの…?
私の頭の中は不安でいっぱいだ
「Aがここにきたのはきっと何か理由があるんだろう。未来を知っているというのはツラいことも多いかもしれない。でもね、今Aはここにいる。この世界のために動こうとしている、違うかい?」
「………はい」
「ならそれを最後まで成し遂げるというもの悪くない」
お館様の言葉がすーっと心に落ちていく
「……ありがとうございます、お館様」
「Aのために私たちも動こうと思っているんだ。何か聞きたいことはあるかい?」
私はとにかく知りたかったことをひたすら聞いた
そして
この世界はまだ原作に入っていないことが分かった
私もネタバレにならない程度の情報をお館様に伝えた
「私が今お伝えできるのはこれぐらいです」
時期がきたら他の情報もいおう
「A、ひとつ提案があるんだ」
「提案…?」
「鬼殺隊士になってみないかい?」
「……………え?」
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向日葵(プロフ) - 葵さん» 葵さん、ありがとうございます!映り方は偶然なんですよ…笑嬉しい言葉!ありがとうございます!! (2021年10月23日 21時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 次の小説の移り方がとても凄かったです!それに、物語も違和感無いしとても読みやすかったです! (2021年10月23日 16時) (レス) @page50 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - イオさん» イオさん、ありがとうございます!!更新頑張ります! (2021年10月17日 21時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - 煉獄さんと夢主ちゃん幸せになって欲しいです😭続き楽しみにしてます!!更新頑張って下さい✨応援してます!! (2021年10月17日 15時) (レス) id: 750e30c04d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - Riiさん» いえいえ!いつ視点を変えようか迷ってました…遅くなってすみません。。 (2021年9月1日 23時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向日葵 | 作成日時:2021年7月6日 23時