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「おまえは一体…何をしているのだ…。」
「ご、ごめんなさい！」
部屋の惨状と状況から、魔法を使ったのは彼女だろう。
そう判断したノゼルはAに声を掛けながらも素早く状況を確認してフエゴレオンに空き部屋があるか聞いた。
ずぶ濡れのベッドでは治るものも治らないだろう。
「左隣の部屋が空いている筈だ、鍵を開けてこよう。」
「移動させる。」
「あ、歩けます！」
ベッドから降りたAが移動しようとする。
しかし熱のせいか急に立ち上がったせいか、その体はバランスを崩してグラリと大きく揺れた。
「…素直に運ばれておけばよいものを…。」
「ごめんなさい…。」
その体を倒れないように抱きとめ、抱えたのはすぐ近くに居たノゼルだった。
まさか抱えられるとは思ってもいなかったAは硬直する。
(さ、支えてもらうだけで充分なのに…！)
細身で華奢そうに見えるのに。
何でもないように抱き上げられて、Aは半分パニック状態だ。
しかもそのまま隣の部屋に移動しようとしている。
「ノゼル団長！折れます！折れちゃいます！私それなりに体重あるんです！歩けます！」
頭が回らないながらも伝えたい事を必死で口にする。
ジタバタと暴れ、降りようと試みる。
ーーピキッ
その言葉を聞いたノゼルの頬に不機嫌マークが現れた。
「おまえは私を、非力だと軽んじているのか？」
「え！」
「そうでないなら大人しくしろ。暴れれば落とす。」
二の句を告げないような迫力に息を呑む。
せめて腕への負担を減らそうと、Aはノゼルの首へ腕を回して大人しくする。
「そうしていろ。」
スタスタと何でもないように歩くノゼル。
その腕に抱えるAからは相当な熱が発せられていた。
自分の魔法だからなのか無意識の行動なのか、服はどうやら濡れていないようだ。
隣の部屋のベッドに降ろし、改めて肌に触れ熱を確かめる。
「あちらの部屋は片付けるように言ったが、しばらく掛かりそうだ。何か不便はあるか？」
「いえ、大丈夫です。ご迷惑お掛けして申し訳ございません。」
「…何があった。」
二人の団長はおおよその検討がついていたが、本人の口から聞こうと耳を傾けた。
言いづらそうに眉根を寄せて、彼女が告げたのは予想通りの内容だった。
魔法の暴発。
熱を出した幼子にはよく起こる事だ。
しかし何故、それなりに使いこなせるはずの彼女が？
ポツポツと語る話を聞いていく内に、その謎は解けていった。
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緋毬(プロフ) - まゆさん» 感想ありがとうございます！今の所いい勝負なのでまだどっちに転ぶかわかりませんね…（笑）私も書いてて楽しいです(*´艸｀*) (2019年4月7日 17時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - はじめまして！私はフエゴレオン様が大好きなので、ぜひそっちとまとまって欲しいです。あぁ……でも嫉妬するフエゴレオン様も見てみたい……(///∇///)ゞ (2019年4月7日 14時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございますヾ(*´∇`*)ﾉ頑張ります！ (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプ - 面白かったよ (2019年4月4日 16時) (レス) id: ea5f79410c (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございます、今の所いい具合に進められているので、頑張って走ります(*`･ω･)ゞ (2019年4月4日 9時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年3月31日 23時
