Constellation Guardian【ＫＨ】 (ページ1)

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■■の間。ページ1

真っ暗闇の空間。

白と灰色が交差する不確かな足元。

消えてしまいそうなほどの小さな光の粒子が中空を漂う。

夢か現実か曖昧な空間で、１人の少女がぽつりと立っていた。

何処を目指すでもなく当たり前のように在る道筋を歩く。
登っているらしく、一歩一歩足を進めるに連れて少しずつ上に上がっていく。

程なくして、ひとつの広く丸いステンドグラスの広場にたどり着く。

『･･････、･･････』

───やあ。

『･･･？』

───ボクの声、聞こえるんだね。
おいで。時間はあまり無いから。

『･････････』

───怖がらないで、大丈夫。
まだその時じゃないから。

聞き覚えの無い、けれどどこか懐かしい声音。

その声が聞こえなくなると、先程歩いてきた道が消えて別の道筋が出来上がっていく。
進む道しか無かった為、少女はまた歩く。

少しして、また広場に出る。
先程と同様に今通って来た道筋が消え、今度は広場の中央に透明な何かが出てくる。

少女が近づいて見てみれば、それは手のひら大のクリスタルだった。

───そのクリスタルは、キミの心を映すんだ。
どんな困難にも立ち向かえる力に変わる。

『･････････』

───さあ、触れてみて。
キミの心の力を、思い浮かべて。

ふわふわと空中を上下に浮遊するクリスタル。
透き通っていて、僅かに光を帯びている。

心の力と言われて思考を逡巡させると少女は右手でそっと、静かに触れてみた。

･･･キィン･･････ッ･･･

目の前にあったはずのクリスタルが消え、次いで一条の白い光が少女の右手に一瞬だけ交差して包む。かと思えば、少女は何かを握っていた。

『･･･、･･････』

───･･････そう。
それが、キミのココロなんだね。

『･････････』

───さあ、教えて？
キミの心の力･･････クリスタルに映し出した名前を。

姿の無い声にそう問われ、少女はぽつりと呟いた。

『･････････ピース･･･メイカー』