［４］ ページ4
「見ーつけたっ！」
ぎゅっ
A「！！」ビクッ)
不意に、誰かに抱きつかれる。
完全に気を抜いていた私は肩を揺らして驚いた。
･･･あれ、でもこの声･･･。
A「かお、る･･･？」
「せーかいっ！
びっくりした？」
A「し、したよ･･･」
「へへっ、きゃっ！て言ってもらえると思ってたんだけどね」
A「言わないよ･･･」
やっぱりそうだ。
マスクをつけてるけど、マゼンタ色の髪と藍色の目･･･それに私とは正反対のかわいい声･･･。
間違いない、私の双子の兄・黛だ。
A「か、黛･･･その、あれ･･･えっと、！」
「ねえ、あれってもしかして･･･」ﾋｿ)
「え、うそvip店長･･･？」ﾋｿ)
「でも声あんな低かったっけ」ﾋｿ)
「･･･っと、ここじゃあれだね。
Aの荷物はそれ全部？」
A「え？
あ･･･うん」
何やら私達の方を見てひそひそ話をする人達。
･･･？？
黛はてきぱきと私のカバンにくじを入れた。そして左手で私のカバンを持って、右手で私の手を掴んだ。
「とりあえず、移動しよ。
話は後で」
A「？、わかった･･･」
黛に言われるがまま、私は移動した。
着いた先はカラオケ。
慣れた様子で黛が受付を済ませる。
そして部屋に着いて、黛はマスクを外した。
･･･個室だし、普通の声量で喋っていいよね。
A「そう言えば･･･なんでマスクつけてるの？
風邪･･･とか？」
「あー、違う違う。
ほら、さっき女の子達が言ってたvip店長って言うの･･･私の歌い手名なんだよね」
A「黛の･･･歌い手、名？？」
「くっ･･･キョトンとしないで抱きつきたくなる･･･！
･･･うん、歌い手。
実はさ･･･私、歌い手やってたんだよね。今は辞めちゃったけど」
歌い手･･･。
確か、今日やるライブの出演者の浦島坂田船も歌い手だったはず。
A「そう、なんだ･･･凄い･･･！」
vip「へへ･･･。
今まで黙っててごめんな？」
A「ううん、それよりも･･･なんで辞めちゃったの？」
vip「んー･･･なんて言うか、別にトラブル起こして辞めた訳じゃなくてさ。
私としてはやる事もやったし、後はいいかなーと思って」
A「そっか･･･」
vip「てか！
整番どうだった？私レベル３００でさー、まあまあって感じだよ」
その言葉に、固まった。
あ、ああああ･･･そうだ、どうしよう･･･！
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アメちゃん - 凄かったです！とても面白いです！ 都市伝説系歌い手の方も読ませていただいています！ 更新頑張ってください！ (2018年3月5日 17時) (
レス) id: 51f9a81287 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇犬
| 作成日時：2018年3月4日 1時
