fj くちびる ページ10
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「あは、はっすん、それやばい！」
大ちゃんは可愛い。
「また、大橋くん話持ってるやろ！」
けんとも可愛い。
「いやほんとなんだって！」
大橋くんも、可愛いなぁ。
「お前らちょっと静かにしろ。みっちー起きるで」
丈くんは⋯⋯かっこいい。
いつも丈くんの声を聞くと胸が粉々になるくらい鼓動が早くなる。
俺がかっこいい、と思うのは丈くんだけ。
あ、先輩に対する憧れは別として。
10歳で入所した俺にとって、6つ年上の丈くんはもう大人やった。
当時の丈くんも優しくて、面白くて。
俺はそんな丈くんのことが大好きで、
丈くんも他の先輩たちと同じように俺を可愛がってくれたからそれで良かった。
それだけで、良かったのに。
僕に全てのことを教えてくれたのは丈くん。
恋するって気持ちも、
自分より大切な人がいるってことも、
初めてのキスも、
俺を男にしたのも、全部。
「流星は勘違いしてるだけやで」
「なんでそんなこと言うん？
流星の気持ちを丈くんが決めるのはおかしい」
「⋯悪い。ちょっと俺がちょっかい出しすぎた」
「勘違いなんかやない。流星が好きなんは丈くんだけやで。」
「俺なんてやめとけ、な？そのうち間違ってたって分かるから」
最後の最後までかっこいいなんてずるい。
これからも丈くんに可愛がってもらえるんなら、って、俺は丈くんが求める俺を演じることに決めた。
⋯⋯あれからもう3年。
丈くんにずっと俺は縛られている。
変わらず丈くんに恋してるなんてこと、隠すのはもう慣れた。
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咲希@skrmc(プロフ) - 50話まで書き切りありがとうございました。更新してくださっている間、とても素敵な時間を過ごせたと思います。度々気になっていた最後の｢（）｣。あれは歌詞だったのですね。また恋香さんの小説が作成され、機会があればまた読ませていただきます。 (2022年5月28日 0時) (
レス) @page49 id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
rinu - 純愛でした♥ (2022年4月6日 0時) (レス) @page33 id: d47608d8bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋香 | 作成日時：2022年2月15日 16時
