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続けざま ページ21

「おーい!レイラ〜ッ!」

廊下から響く声に、怪訝そうに扉を見つめるレイラ。

声からして相手はユウキだ。

「……飯食ってる」

「ちょっとだけだから!」

淡白なレイラへ、相変わらず粘るユウキ。

しつこさとしぶとさでは勝てない事が分かりきっているレイラは、溜め息をつく。

大人しく食べかけのインスタントラーメンの容器をテーブルへ置き、彼女は扉を開けた。

ガシャンッ

チェーンを掛けたままの扉に、今度はユウキが怪訝そうな顔を見せる。

「……何」

室内にも関わらずフードを被るレイラに促され、ユウキはあるものを差し出した。

「どっちがいい?」

博士からのお礼なんだけど、と付け加えられたそれは2つの石。

兄を連想するそれらから視線を反らしつつ、

「何の石……?」

と尋ねたレイラへ彼は続ける。

興味無さげに「ふ〜ん」と呟いたレイラは、適当に石を手に取る。

悩むことも無く、彼女が手に取ったのは光の石。

どうやらユウキは雷の石が欲しかったらしく、純粋に喜びを露にしていた。

「あ、そうそう!」

彼の呼び止めに、扉を閉めようとしたレイラの手が止まる。

「俺、明日キンセツに戻るんだけど……一緒に来ないか?」

そう言ったユウキは、若干照れたように頬を掻く。

その頬はどことなく朱に染まっていた。

が、

「……パス」

当然のように冷たく告げられ、続けざまに扉を閉められる。

一人きりになった廊下で、彼は小さく肩を落としていた。

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設定タグ:ポケモン , ORAS , ダイゴ   
作品ジャンル:アニメ
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CrazyBook(プロフ) - コメントありがとうございます!本当に気長にお待ちください。 (2019年8月12日 9時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
菜々美 - この作品好きです!ゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2019年7月18日 16時) (レス) id: 179628e6fd (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - かしわさん» コメントありがとうございます!完結するまで更新し続けますので気長にお付き合いください! (2019年3月24日 21時) (レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ - この作品好きです。更新頑張って下さい。 (2019年3月23日 1時) (レス) id: 356d08c55f (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - ルインさん» コメント、ありがとうございます!嬉しい限りです!これからも気長に読んでください! (2018年7月19日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:CrazyBook | 作成日時:2018年3月28日 22時

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