Story.9 ページ10
広い黒塗りの高級車。その広い後部座席で足を組みながらユウキに出されたオレンジジュースを煽るように飲むと、両手に皮の手袋を付ける。
今回の戦闘では個性は使わない。見た目を誤魔化してもどこから証拠が漏れるか分からないからだ。
街につくと、既に街中で乱闘が巻き起こっていた。
予想していなかった出来事に窓越しに双眼鏡を構えてじっと戦況を見つめる。
「……トゥワイスと荼毘が見える。」
「……と言いますと。」
「あの指、義襴のものだったんだよ多分。
私も私なりに色々調べてね。あのブローカー、裏側でも更に消息が消えてたんだ。
トガちゃんとかを紹介したブローカーは義襴だからね。ちらっとうっすら話を聞いたことがある気がする。」
「お嬢、トガヒミコとも仲が良かったのか？」
「一方的に荒らしレベルのLimeが来てただけよ。……妙だね。これだけ乱戦なのにトガちゃんが見えない。
……嫌な予感がするなぁ。
誠ちゃん、この辺で私降りるわ。
ユウキは私と一緒に来て戦闘。誠ちゃんは車のままデトラネットの中央タワーに向かって。情報収集。頼んだよ。
いくよ、ユウキ。」
私は車の窓を開けるとそのままそこから転がり出た。同じように追って出てきたユウキと私をその場に取り残して猛スピードの黒塗りの車が走り去っていく。
ペストマスクをぎゅっと絞め直した。
「お嬢、ご予定は。」
「心配だからトガちゃんを探す。こういう嫌な感はよく当たるから。」
「そうですか……さて、個性を使わずにどうやって人の壁を突破するご予定で？」
「ユウキ、
「ああ、それならば契約のキスを……」
「キモイ。そういうのいいからさっさとしろ。」
「……御意。それでは失礼。」
柳幽鬼。彼の個性は“人憑き”
人の体に取り憑く個性。
無理矢理取り憑いた時は相手の頭の中を少し覗ける程度だが、お互いの意志の元取り憑くと、取り付いた相手の身体能力を大幅に強化することができる。
死穢八斎會では尋問担当の凄腕ヤクザだったのだがロリコンの変態なのが玉に瑕だ。
ユウキが私の肩に触れると全身がズシッと重くなる。
重くなったと思ったらすぐに身が軽くなって五感が冴えてきた。
『お嬢、憑いていられる限界は10分です。それ以上そのままだと戻れなくなる。……まあ私としてはそれもそれで本望』
「黙って変態。……血の匂いがする。行こう。」
ぐっと両足に力を入れて地面を蹴ると、匂いの方向へ駆け出した。
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近藤。(プロフ) - 額紫陽花さん» お待たせしてますコメントありがとうございます！続編は更新のペースを少しあげていく予定ですので最後までお付き合いいただければ嬉しいです！！ (2020年1月5日 22時) (
レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ぴーなっつさん» ありがとうございます！！この小説、オバホ布教のために作ったのでそう言っていただけるのが1番嬉しい！！小説の書き方上げてましたが消しました。もしかしてお読みでしたか？もし必要であればもう1回作って上げ直しますので言ってください！！ (2020年1月5日 22時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
額紫陽花(プロフ) - オバホ大好きなのでとても楽しく読ませて頂いています！続きお待ちしています!! (2019年12月26日 22時) (レス) id: 948989c80e (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ - いつも楽しく読ませてもらってます！大好きです！治崎がめちゃんこかっこいいです。この小説から、オバホが好きになりました。 あと、質問なのですが……以前、小説の書き方みたいなのあげてませんでしたか？あれは、消されてしまいましたか？ (2019年12月20日 17時) (レス) id: a216a3693b (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 銀獅子�擦気�» 返信遅くなってすみません、ありがとうございます！！最終章書いてたんですけど新刊でテンション上がったので全部初めから書き直してます(苦笑) 一気に載せれるかは分かりませんが面白いものが出来そうなので気長に待って頂けたら嬉しいです！！ (2019年12月7日 12時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2019年5月6日 12時
