Episode.12 ページ14
「Aちゃん、君行くところが無いんだろう？
其れなら探偵社に泊まるといい。」
あの後そんな風に太宰さんに声をかけられて、私は探偵事務所の寮に泊まった。
……本当を言うなら断ってしまいたかったが、きっと彼は危険人物を探偵社に囲っておきたかったのだろう。そして、ポートマフィアと接触させたくなかった。
そんな嬉しくもない下心に気付いてしまったものだから、また面倒な勘違いをされない為にも快くその申し出を受け入れた。
オーバーホールの個性、使わないと鈍るんだよなぁ。
はー、どうすれば向こうに帰ることができるのか。
寝て、明日に備えよう。そうして私は探偵社寮の一室で一夜を明かした。
＊
翌日。
猛々しく鳴るアラーム音で目が覚めた。
枕元に置かれた昔懐かし2つ折りのガラケーを手に取り開くとディスプレイに映された文字は“太宰治”。
心底嫌だったが仕方がないと耳に当てる。
『Aちゃんお早う、善く眠れたかい？』
「朝っぱらから何ですか。」
『相変わらず冷たいねぇ。』
「あらぬ疑いかけられて銃まで向けてきた相手に愛想良く接しろと？私には無理です。」
『君に銃を向けたのは国木田君じゃないか。』
「唆したのは太宰さん貴方です。国木田さんに罪はない。」
『まあ、そんなことはいいんだ。頼みがあるのだが。』
「はい？」
『助けて死にそう。』
「……良かったじゃないですか。どうぞ安らかに眠って下さい。それじゃ。」
『ちょっと待…………。』
ブチッと電話を切ったあとでため息をついて、着替える。
一応私ヒーローなんだよなぁ。ヒーローは自 殺志願者でも助けなきゃいけないんだよなぁ。
別世界に来たからヒーローもクソもないけれど。耳をすませば寮の外で太宰さんの声が聞こえる。通話の相手は隣の部屋の敦くんだ。
敦くんに太宰さんを助け出させるのは可哀想だ。
仕方がないと私は寮の外に出た。……と、目に入ったのはドラム缶におかしな格好で嵌っている太宰さん。
……死ねばいいのに。
「やぁお早う。助けに来てくれたのかい？」
「敦くんに電話掛けてたのが聞こえたから。純粋な少年に迷惑をかけるんじゃありません。」
「まあまあ、説教ならば後で聞こう。先に助けて。」
「……んじゃ、遠慮なく。」
私は太宰さんの嵌っているドラム缶を思い切り蹴飛ばした。倒れて転がっていく太宰さん入りドラム缶を見るのは朝っぱらからいいストレス発散である。
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くまのん - 素晴らしいです!今迄私が見てきたヒロアカと文ストのクロオバはヒロアカ厳しめ多くて辟易してたので、どちらも厳しめではなく話と構成もしっかりしている。最高です。 (3月16日 21時) (
レス) id: d0f6523921 (このIDを非表示/違反報告)
kyokapi23(プロフ) - 近藤。さん» こんな絵で宜しければどうぞ使ってやって下さい(笑)ヒロアカのコスは奇抜なので書きにくいですが文ストのはどちらかと言えば描きやすかったので……あと、私も治崎ちゃんが尊いです(笑)治崎ワールド楽しくて愛してます！ (2019年6月13日 23時) (レス) id: 8ea1936098 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - kyokapi23さん» 拝見させていただきましたありがとうございます！！世界観がいいですね！文ストの世界観！に合った服装のウチの子が尊いです(親バカ) 皆さんに紹介させて頂いてもよろしいですか？ (2019年6月13日 22時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
kyokapi23(プロフ) - 下手ですけど、イメ画描いてみました！もしよろしければ見てみてください！ http://uranai.nosv.org/img/user/data/f/1/d/f1d7c31c06cc57bd5422263b48a34b83.jpg イメ画の送り方がイマイチなのでダメでしたら言ってください(笑) (2019年6月12日 22時) (レス) id: 8ea1936098 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 幸希さん» 中也はいじりがいがあって楽しいですねー笑 この絡みをやる為に夢主の身長を163cmにした甲斐がありました笑 中也とは末永く絡ませたいので楽しみにしておいて下さい！！ (2019年5月20日 18時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2019年4月20日 14時
