未来の旦那見つけようと思うんだよね【ツイステ】

候補20人目 ページ20

｢こんにちは〜………？｣






たどり着いたモストロ・ラウンジにかけられている看板はCLOSE。そしてあろう事か、今日は臨時休業と立て札まで立ててある。




あれ？と首を傾げて、スマホで予定表を確認するが今日の日付は間違いなく私のシフトが入れられている。





おかしいな、と若干の疑問を感じながら挨拶とともに扉を開けると、そこには人の影は見当たらない。




いつもは準備中のジェイド先輩かフロイド先輩が迎えてくれるんだけど。





誰もいないのか？と耳を澄ますが人の声は聞こえるような。




しかし注意してよく聞けば、それは誰かの泣き声で。しかも1人じゃない、複数人。









何かあったのだろうか、ぞっと寒気が走る。









頭をよぎったのはアズール先輩のオーバーブロット。ギャン泣きしたあの姿がチラつく。




謎の焦燥感に駆られて慌てて歩く足を早めると、大きな水槽がある幻想的な店内で、うずくまって泣いている人影が3つ。しかもどれも見覚えのある人達。









｢どうしたんですか先輩方！？なにか問題が…！？｣







さすがに『なんか泣いてて草』とか言って立ち去るほど無慈悲ではないので、慌てて駆け寄って話しかける。



さめざめと泣いていた3人の先輩方は、はっと顔を上げて私を見ると、余計に涙をポロポロと流した。




｢うっ、うっ…うえええええええん小エビちゃぁぁぁぁぁんうわぁあああん！！！！！｣


｢えっ！？はい！！！小エビです！！！！｣


｢うっ……貴方……僕達のことを何だと思って……！！！｣


｢はい！！！？｣


｢僕のことこんなにしといて……突き放すなんて何事ですか……！酷い、あんまりだ！！｣


｢え、な、なに……こわ……｣








ひしっと私にしがみつき、えぐえぐと泣くオクタヴィネルの悪徳三人衆(辛辣)に口元が引き攣る。


なるほどこんな状態じゃさすがに接客なんてしてられない。それで臨時休業ってか。というか私が悪いみたいな言い方してるけど私が何をしたって言うんだ




｢僕ら人魚は一途なんですよ！！！浮気なんてしません！！！言語道断です！！！！｣






うっ、ウワ〜〜〜〜〜〜〜！！！聞かれてた〜〜〜〜〜〜〜！！！！！！！！


キッ、とこちらを睨みあげるようにして言ったジェイド先輩の言葉に頭を抱えたくなった。


なんでよりによって一番知られたくない人達に知られてるんだよ！！！今んとこ私の中で1番の弱み知られちゃったよどうすんだよ！！！！

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