▲離したくないんや、君だけは ページ7
Taisei.F side.
ずっと我慢していたものが手に入ると
どうすればいいのかわからずに
結局 手放してしまう
と、誰かが言っていたのを思い出した
こんなときに限って、と自分の脳を恨みながら
ばれないように抱きしめる力を強めた
「俺、Aに会えてよかった、」
『何、もう会えんくなるみたいな言い方やめてや』
俺の腕の中でくすり、と笑う君の声が
今日はやけにくすぐったい
「ほんまに、よかった」
手放してしまう？
俺は絶対に、この手から離したりしない
ずっと、守るって決めたから
その思いをこめて、今度は強く、Aを抱きしめた
その瞬間、インターホンが鳴った
「あっ！！！」
『わ、びっくりしたぁ』
いったん自分の身からAを離し、
目を見て話す準備をする
「Aに、会わせたい人がおって、よんどったんや！」
まってて、と玄関に向かう
どっちの家やねん、と自分に突っ込みを入れながら
玄関を開ける
“ 久しぶり ”
短い挨拶を交わして、Aの方へ２人で戻る
「A、」
振り返ったAは、見る見るうちに涙目になって
『こうちゃん、！！』
福井くんも久しぶりに見たAに驚いてるんか、
少しだけぎこちなく挨拶を返してて
『なんで、どしたん、なに？え、』
パニック起こしてるAをなだめる福井くん
パニック起こしててもかわいいな、なんてふと思った自分がいて
少し驚く
福井「今年な、もういっぺん大学受けて、受かってん。
んで、ジャニーさんに“君の退所届はもらってないから”って
言ってくださって、戻れることになってん」
飼い主を見つけた犬のように
いや、違うな、
さっきの俺みたいに
ずっと我慢してたものが
手に入った、ようなそんな顔で
福井くんを見つめるA
瞬間、彼女が福井くんに抱きついた
『おかえり』
俺の捉え方がたぶん、あかんだけやと思うけど
さっきの俺への“おかえり”とは
俺にした抱きつき方とは
ぜんぜん違うような気がして
そこまで思うほど、俺の中でAの存在は大きくなってた
胸がどん、と殴られたような衝撃だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2509人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや(プロフ) - ひとつだけ。センター試験には合否はありません。点数が出て、それによって2次試験を受けるかどうか決めるってやつです。 (2020年5月24日 0時) (
レス) id: fdf9960b48 (このIDを非表示/違反報告)
sakura(プロフ) - 更新首を長くして待ってます！のんびりでいいので更新楽しみにしてます！ (2020年3月31日 22時) (レス) id: b8c160a182 (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - 作者様の事情やリクエストなどお話の更新に関わることは作品ページで、作者様の感情やほかの読者様との交流はツイッターでやった方がいいと思いました。長々と失礼しました。次の更新楽しみにしています。 (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - 続きです。お話はとても面白いしもっと読みたいのにページを進めたらお話じゃなかった、とガッカリしてしまいます。お話を進めるにあたって裏設定などを書いてくださるのは嬉しいのですが、ツイッターアカウントがあるならそっちで話してほしいなあと思う話題もあります (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - はじめまして、通りすがりの者です。この作品を読んでちょっと気になったことを言うので、気に障ったらごめんなさい。最近のJr.は本当にたくさんの事があります。感情を揺さぶられることも私もたくさんあります。でもちょっと、作者さんの話が多いかなって思いました (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：MaKoto | 作成日時：2018年4月23日 6時
