△卒業シーズンの雰囲気に流されて ページ22
Ken.K side.
目の前で寝転んでいるA。
なにやら鼻歌を歌っている。
今日の彼女は、テンションがおかしい。
いつも高いけど、異様に高い。
『こじけんっ、けんけんっ、けんこじっ』
「…何でござんしょう」
『んーん、なんもっ』
熱があるのかと思って
彼女の額に掌を当ててみても
特に目立った様子も見られず
何や、ただテンションがおかしいだけか
「A、今日おもろいな」
『え？なにが(笑)』
Aは
こじけん〜、といいながら、ごろごろと胡坐をかいている俺へ近づいてきた
転がってきた華奢な体がとん、と俺のすねにぶつかり、止まる。
それと同時に、Aの手が何かを探るようにこちらへ動いた。
何も考えず、その手を握ると、小さな力で握り返してくるのを感じて
幸せかもしれない、と思った
『世の中はもう、卒業シーズンだねぇ』
「そうやなぁ」
俺とは反対側を向いている後頭部を見つめると
すすっと鼻をすする音が聞こえた
『……くん、』
小さい声だったけど、きちんと聞こえたあの人の名前
“りゅうたくん、”
俺の手を握る力が少し強くなる
それを、俺も強く握り返した
言葉さえ、いらなかった
掌から伝わる熱が、すべてを語っていた
泣いちゃだめだ、強くいなければ
そう思えば思うほど、見えている景色はぼやけていってしまう
きっとそれはAも同じだったのだろう
鼻をすする回数が増えたのが明らかにわかる
「俺がおるから」
その言葉とともに、もう一度、強くこの手を握った。
離れないように、話さないように。
もう、泣かないように。
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あや(プロフ) - ひとつだけ。センター試験には合否はありません。点数が出て、それによって2次試験を受けるかどうか決めるってやつです。 (2020年5月24日 0時) (
レス) id: fdf9960b48 (このIDを非表示/違反報告)
sakura(プロフ) - 更新首を長くして待ってます！のんびりでいいので更新楽しみにしてます！ (2020年3月31日 22時) (レス) id: b8c160a182 (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - 作者様の事情やリクエストなどお話の更新に関わることは作品ページで、作者様の感情やほかの読者様との交流はツイッターでやった方がいいと思いました。長々と失礼しました。次の更新楽しみにしています。 (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - 続きです。お話はとても面白いしもっと読みたいのにページを進めたらお話じゃなかった、とガッカリしてしまいます。お話を進めるにあたって裏設定などを書いてくださるのは嬉しいのですが、ツイッターアカウントがあるならそっちで話してほしいなあと思う話題もあります (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - はじめまして、通りすがりの者です。この作品を読んでちょっと気になったことを言うので、気に障ったらごめんなさい。最近のJr.は本当にたくさんの事があります。感情を揺さぶられることも私もたくさんあります。でもちょっと、作者さんの話が多いかなって思いました (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MaKoto | 作成日時：2018年4月23日 6時
