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崩壊 ページ38






「俺が帰った日がその次の日ってとこ? 帰ったら、何に悩んでんのか酔って倒れこんでる裕翔いたからさ、、ふふ、、キス、してみたけど、裕翔さぁ…」

1粒の涙を溢して、失意の笑みを浮かべる。

「せんぱいっ…せんぱいって、、、何それ、誰? 意味わかんない。もうヤル気なくしちゃった ハッハッハッ」

涙を途切れさせて大声で笑う。

俺が言葉を失っていると、大きな息を吐いて

「ーーんふぅ、どうした?なんか言いなよ、思ってる事」

「ごめん…」

「あ?」

怒りに滲んだ声を出す。

「ごめんなさい。ずっと気付けなくて、何もできなくて…」

「いいよ。もう終わった事だから。今日俺としてくれたら、許してあげる。そのアバズレと何回ヤってもいいよ。その分俺としてよ」


____なに、先輩が…先輩の事何も知らないくせに…


俺は怒りに任せて慧を押し倒した。

「もう一回言ってみろ、お前と絶交してやる」

胸ぐらを掴んでベッドへ放った。

「ひゃひゃはははは、なに俺捨てられんの?」

「あ?別に、そうはしないよ」

慧も俺の事が好きで言った事なんだ。
それは可哀そうだし俺にも責任があるから、高ぶる怒りを抑える。

すると、台所へ走る慧。

棚から包丁を取り出す。

「おい!!」

急いで両手を掴んで止めに行く。

「ふふっ、止めてくれるんだぁ…ありがと」

腕の力を抜く。

「でもね、無理かも、今度あいつに会ったら俺……ヒヒヒヒヒッ」

狂気に満ちた笑い声を出す。

「あいつのこと…殺っちゃうかも…」

目を見開いて包丁を見る。
見たことない慧の怖い顔。

慧の肩を揺する。

「慧!待って、落ち着けよ!」

「落ち着いてるよ。至って普通。裕翔があいつと絶交するならね」

「え 」

「もうあいつと仕事以外で会わないでよ」

「そんな…」

「えっ?なに、どうなってもいいんだ」

包丁の峰を舐める。

「わかった…」

俺の事ちゃんと考えてる、って言ってくれた先輩が脳裏に浮かぶ。

「絶対だよ。破ったら、ね?」

包丁を俺の首の前に持ってきて、見せつけてから元にしまう。

「ふふふふふっ恐怖に滲む裕翔の顔、きれーーー」

不敵な笑みを浮かべながらリビングに戻り、俺のベッドへ入った。


慧、どうしちゃったの。

慧をこんな風にさせたのは俺?

だったらごめんなさい。

賢くて優しかった慧を変えてしまった。

俺はもう幸せになっちゃいけないのかな。






絶望→←友



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ゆんぴょ(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます!早めにスピンオフupしますね♪ (2019年8月17日 22時) (レス) id: 5a6b953178 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とってもおもしろかったです!スピンオフ待ってます! (2019年8月17日 21時) (レス) id: 8d82e99298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆんぴょ | 作成日時:2019年6月7日 11時

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