素敵な彼 ページ22
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昼休み、給湯室に入ろうとすると聞き慣れた声とその相手があった。
光先輩と薮さん。
…
「お前、昨日からどうした」
「えっ、どうもしてないよ…」
「ずっと考え事してるだろ」
「そんな事ないよ」
..ﾁｭｯ
「んっ…」
「なんでそんな顔すんだよ」
「だって…！」
「嫌か？」
「誰か来るかも」
「いいよ、来れば」
「で、でも」
「俺はお前との事公言していいって思ってるよ」
「…ほんと？」
「おう」
「やぶ…」
「光」
______
鼓動が早まる…
二人が恋仲なのはずっと知っているから
ショックとか、悲しいとか、悔しいとかは全く無くて、ただ頭が真っ白になる。
危ない、二人が出てくる。
自分が給湯室に入ろうとしていた事なんて忘れて急いでオフィスへ戻る。
戻りながら二人の会話を思い出す。
先輩が昨日からおかしいって…
やっぱ気のせいじゃなかったんだ。
でも薮さんにも分からない事って？
・
仕事終わり、雨は本降りになっていた。
ロビーで外に体を向け立っている先輩。
「先輩お疲れ様です」
「あっ、ゆと、おつかれ」
「彼待ちですか？」
「あ、うん…」
なんだろう、嬉しそうじゃない。なんで？
「あ、では、また明日！」
きゅ…
ワイシャツの袖を掴まれる。
「どうしました？」
どきっとして、必死で平静を装う。
「うーん」
「え？」
「なんでもない！」
「え、なんですか！」
「なんでもないもんっ、早く帰んないと！雨ひどくなるよ！」
えぇーなにそれー
「帰りますけど…」
「ん、おつかれ」
「お疲れ様です」
行こうとすると薮さんが来た。
「待たせたな」
「やぶっ」
目をくるくるさせて焦った様子の先輩。
薮さんがこちらを向いて。
「お疲れ様です。薮宏太と申します。光がいつもお世話になっております」
「あっ、お疲れ様です。中島裕翔と申します。こちらこそいつもお世話になっております」
わたわた落ち着かない先輩。
「どうした光」
「へっ、どどうもしてないよ」
「ふふっ、いつも迷惑かけてるでしょう、すみません 笑」
「そんな！頼りになる先輩です！」
「そうですか？良かったな」
「へ、う、うん！」
「では、また」
「はい！お疲れ様です！雨ひどいのでお気をつけて」
「ありがとう、中島さんもお気をつけて」
薮さんと話したのは初めてだけど、イメージ通りのスマートで落ち着いたなんでもこなす出来る男という感じ。
彼が暴力を振るっているなんて思えない。
・
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ゆんぴょ(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！早めにスピンオフupしますね♪ (2019年8月17日 22時) (
レス) id: 5a6b953178 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とってもおもしろかったです！スピンオフ待ってます！ (2019年8月17日 21時) (レス) id: 8d82e99298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆんぴょ | 作成日時：2019年6月7日 11時
