混ぜたら何色？【完結】 (ページ12)

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“ピーポーピーポー”

“昨夜未明こちらのコンビニで強盗事件が発生し…”

昨日の夜はあたり一面救急車と警察が走り回っていた

たまに聞こえるバンッという大きな音

周りの子達は、なんの音ー？と聞いていたけど

北斗と俺とジェシーの三人は何の音なのか分かっていた

「せんせ、もうほくご飯いらない」

「…おれも」

いつもはお腹いっぱい食べきる北斗とジェシーは食べ物が喉を通らないみたいだった

「お部屋もどる。じゅりも行こ」

北斗に手を引かれ、三人で部屋に戻った

布団を敷いて三人で寝転がる

バンバンッ、

また大きな音が2回聞こえた

「…おれなら止められたのに」

「けーさつ、信じてくれたのかな」

「ほく、けーさつはヒーローだと思ってたよ」

三人で真ん中の北斗の布団に集まって、布団を被って目を瞑った

もう寝た？もう寝た？と三人で言いながら

気付いたら朝を迎えていた

ニュースを見ると、あのコンビニの話

“銃撃され店員2名が意識不明の重体、居合わせた男性1名が搬送中に亡くなりました。”

「…打たれたんだ」

“今回の事件は事前に通報がありましたが、悪戯だと判断した警察官がその通報を無視したということで…”

「…無視、されたんだ」

ジェシーの小さな声が聞こえた

ぎゅっと北斗がジェシーの手を握った

「ほくは、ジェシーのこと信じるよ。ほくは、ジェシーの味方だよ。じゅりもだよ」

「そう、オレもジェシーの味方だ」

空いているジェシーの手を俺も握った

「もうこの先、起きることが分かっても三人だけの秘密にしよう」

それは北斗の提案

「ほくはもうジェシーの悲しい顔見たくないから。ジェシーのことをいつでも信じる、ほくとじゅりとジェシーだけの秘密」

少し離れたところから話を聞いていた園長先生は少し困った顔をしながら、微笑んだ

「ジェシーくんに北斗くんと樹くんがいてくれて、本当によかった」