狂わせたのはアナタ【沖田･土方】

四話 ページ6

部屋に戻って隊服に着替えた


今日は朝から稽古がある


監督役を務めなきゃいけないから先に行って準備しなきゃ


私は道場に行った


するとそこには既に人が…


あの栗色の髪は


あ｢総悟｣


その呟きは届いたらしい


沖｢A、おはようございやす｣


あ｢おはよう｣


私は何となく総悟の隣に腰をおろす


さっきまで違う男といたのにコロッと平気な顔でここに座れる私も随分堕ちたものだ


そう思うと笑いが込み上げてきそうになった


それを隠すように問いかける


あ｢なんでいるの？｣


いつも寝坊してくる総悟が珍しく起きているのだ


何かあるのだろうか


沖｢別に…ただ目が覚めただけでさァ。それに、Aにも会えると思いやしたからねぃ｣


そう言って私の手を握る総悟


何を考えているのだろう


あの日神楽を見つめていた目と同じ目で私を見る


なんでそんな目で見るの……


なんでそんな愛しそうに……


あ｢そっ、か……嬉しいな｣


どんな反応が正しいのか分からない


総悟……あなたは何を考えてるの……？

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