狂わせたのはアナタ【沖田･土方】

十二話 ページ14

コンコン


その音で私とトシは離れる


涙を急いで拭い、はい、と声を出した


ドアがゆっくりと開く


そこには見覚えのある顔ぶれが揃っていた


｢A！大丈夫アルか！？｣


大きな声でそう言ったのは神楽


神楽を見て胸が痛くなるのを感じる


あ｢神楽、銀さんに新八君までわざわざありがとう｣


そう伝えるといえいえ、と新八君が人当たりのいい笑顔で言う


神｢何かあったアルか？いつものAなら怪我なく切り抜けられる相手だったってクソサドに聞いたアル！｣


その言葉で隣にいたトシが拳を握りしめ、何か言いそうになっているのが目に入った


私は皆の死角になる所でそっとトシの手を握る


トシはそれに気付き拳を緩めた


あ｢ちょっと疲れてたのかな。気を抜いちゃったみたい｣


笑顔でそう答える


新｢そうだったんですね。仕事も程々に休んだ方がいいですよ！これもいい機会だと思ってゆっくりしてください｣


新八君の言葉で心が温まる


銀｢そうだぞー。俺らみたいに休まなきゃな｣


新｢いや、アンタは働けよ｣


銀さんにすかさずツッコミを入れる新八君


あ｢ふふっ、ありがとう｣


2人のやり取りに思わず笑いが込み上げた


すると、そこにまた1人追加された


沖｢アレ、万事屋の旦那じゃないですかィ。見舞いに来たんですかぃ？｣


呑気な声が聞こえる


……タイミング最悪だなコレ

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