TWINS･TWINS II

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「今年もあの時間ですよ」

「まさか……」




有無を言わさずソファに座らされ、じゃーん、と取り出されたのは高そうなワインボトル。

思わず「すげぇ」と声が漏れる。








『えっ！ハンガリーのトカイじゃん！』

「ほんとだ！俺らが初めて飲んだワインじゃんね」







ハンガリーに行った友達からお土産で貰って飲んだ2年前。
あの時をぼんやり思い出す。



そんな思い出のあるトカイワインをキラキラした目で見るA。

これはちゃんと開けないと怒られそうだ…







「よし、回します」







はい、とソムリエナイフを渡されて動画撮影が始まった。

山本さんに「去年は長かったから、今年は頑張ってね」なんて言われてしまったからフラグだなぁなんて思ったけど、頑張ろう！


1年ぶりのチャレンジ…まずはラベルを剥がしたいんだけど…








「え？これ開かない…」

「よく見てこうちゃん」

「ええ…？視聴者の皆さんに言っておきますけど、俺もAも開け方知らないんです！」







無理やり開けようとしてもダメで、伊沢さんたちのヒントもいまいちピンと来ない。

うーん、と悩んだ結果、ボロボロになりながらもラベルを剥がした。

ほぼ力づく。
多分開け方間違ってる。





で、コルクスクリューを縦に刺したいんだけど斜めに入っちゃうし、ぜんっぜん引っかからないし…なんやかんやで山本オープン、ファルさんオープンを使ってコルクが若干上がるようになった。







『いいぞ航平』

「頑張る！」







そう言った瞬間に、めり、と嫌な手応え。

やばいと思った時には時すでに遅しで…コルクは見事真っ二つに。






『あああああ』

「あああああ」

「やばいなぁ…」







もうこれは落とすしかないのか、
否、ここまできたならちゃんと出せるだろうとぐっと押し込むとまた中に入っていくコルク…。

悲しい。






「中に入るってことは外に出せるってことだからね」

『頑張れ！』







去年出来たのに今年できないなんて情けない。

ここで諦める訳にはいかない！はいはいはい、と手を挙げると、Aが首を傾げた。







「俺には残りライフラインが3つあって…山本オープンとファルオープンは使っちゃったんですよね」

『ほぼ使ってんな』

「しっ！確かふくらオープン残ってるんだよなぁ…で、ふくらオープンは割と多くやってくれるって…」

『新しいルール生み出しやがった！』

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