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「喘息ですね。それもかなり重症の」
「そうかぁ」と、宇髄は一言言った。胡蝶も宇髄もまいっているようだった。何故ここまでA様が苦しまなければならないのか、正直俺も疑問でしか無かった。
「胡蝶、これからの治療法は」
「まぁまぁ冨岡さん、あなたがそんなことを聞いてくるなんて、明日は霰でも降るのでしょうか」
心外。単純にA様のことを心配しただけなのに、と思いながらも次の言葉を待った。
「毎日の飲み薬、吸入薬が基本ですかね。自分一人では呼吸はしずらいと思うので、週に一回点滴で直接血管に酸素を送る治療法を行います。A様はまだ7歳ですし、肺が弱いと思うのでこの3つが基本となり欠かせないと思います。日常生活については、発作が出ないくらいの行動は出来ますが、それ以上の事はしないよう気をつけていたたがないとしに関わる恐れがあります。これからもっと、A様の行動は限定されていくかも知れません。」
出来るならば変わってやりたい、それを1番初めに思った。しかしそんなことは出来ない、支えることしか出来ない自分がとても惨めに思えてしょうがなかった。
しかし、一番の問題は点滴だ。A様は点滴や注射を、大の苦手とされている。1回打つのにも毎回一苦労するのにそれを週に一回となると、どうなる事やらと先が思いやられた。
「胡蝶、お館様には誰が言うか」
宇髄がそんなことを言っていたが、俺はA様のことが心配でかいわのないようが全く頭に入ってこなかった。
「それはもちろん、私から説明します。」
「よろしく頼む」
そう一言だけ伝え、もうそろそろである日の入りに備え、俺は屋敷を出た。
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かにパン(プロフ) - 名無し82162号さん» ありがとうございます! (2022年1月6日 19時) (レス) id: 389140c462 (このIDを非表示/違反報告)
名無し82162号(プロフ) - 面白い (2021年9月27日 21時) (レス) @page1 id: 90bfde0de7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひすい | 作者ホームページ:http://nanasaizihakawaigarareru.01
作成日時:2021年8月13日 17時