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何かあったなら本当に言ってほしい。
私でも力になれるなら、頼ってほしい。
そんな思いを込めて抱きしめたままの手でそっと頭を撫でた。
「あのさ…、ダセーこと言ってもい？」
「…？うん、いいよ」
抱きしめていた手が離れて、目が合った。
「俺、柄にもなく不安になったんだよね」
「不安？」
「うん、Aの彼氏として相応しいのかなって」
「…え？」
樹の話を聞いてみれば、今日は私もよく知ってる樹の友達と何人かで飲みに行ってたらしく、恋愛とかそんな話になったらしい。
そこで言われたのが私と樹がどうして付き合ってるのか分からない、樹の性格で私を振り回してないのか、って。
「もちろん周りにあれこれ言われる筋合いはないと思うし、その場でガツンと言ってやったよ」
「うん、」
「でも、確かに俺がAを振り回してるところは少なからずあるのかも、って思ったりして」
そんなことばかり考えてたから、飲み会も思うように楽しめなくて途中で抜けてきたみたいだった。
「Aって俺と違っていい子で優しくて、あとしっかりしてるし？」
「そんなことないよ、」
「Aさ、実はモテてんの知らないっしょ？」
「え？モテたことなんて一度もないよ？」
「言っとくけど俺の周りじゃ人気だからね？」
こんな私が？って疑心暗鬼になる。
「だからさ、俺みたいなやつに引っかかってていいのかなって。あ、もちろん俺が悪い男ってわけじゃねぇよ？」
「うん、ちゃんと知ってる。知ってるんだけど…ねぇ樹、これって別れ話？」
「は？待ってそれは無理まじでやめて！！無理！違うから！断じて違う！！」
私の言葉にめちゃくちゃ焦ってそう言うから、
つい笑っちゃったよ。
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雅(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！読んでて表情筋全く仕事してませんでした、、終始キュンキュンしっぱなしで余韻に浸ったまま眠れそうです(笑)こんな神作を生み出して下さりありがとうございます！ (2023年3月23日 1時) (
レス) @page41 id: 510ee6a3ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiina
| 作成日時：2021年2月11日 21時
