たまには甘えたくて。 ページ15
.
「A、こっちきて」
「ん？なになに？」
「いいから、きて」
ソファに座っている北斗が家事を終えた私をそう呼んだ。
ポンポンと隣を叩くから私も大人しく座ってみる。
「ん、抱きしめてもいいよ」
「へ？どしたの北斗」
「どうしたもなにもそのまんまの意味だけど」
ほら、って手を広げる北斗に
私の脳内はクエスチョンマークでいっぱい。
「ちょっと何してんの、早く」
「あ、はい！失礼します、」
何が何だか分からないままその大きな胸に飛び込めば
ぎゅーって背中に手が回される。
「ふへへ、よくわかんないけど落ち着く」
「気味悪い笑い方しないで」
「ねぇもしかして北斗、ぎゅってしたかったの？」
「ばーか、違ぇよ」
お前がたまにはイチャイチャしたいかなぁと思って、なんて。
仕方ないからそういうことにしといてあげようか。
「最近お仕事大変？」
「んー、ありがたいことにたくさん増えたからね」
「そっか。すごいね、頑張ってるね」
「まぁでも、まだまだこれからだし気合い入れなきゃ」
どこまでも努力家で頑張り屋さんの北斗だから。
「私がいっぱい褒めてあげるし頭も撫でてあげる！」
「俺ってやっぱ犬なの？」
「わんこだよ、北斗はわんこ」
「ふーん…じゃあはい、」
私から離れると、目を合わせて向き合う北斗。
「はい？」
「いっぱい頭撫でてくれるんでしょ？」
きゅるるん、って感じの目。
なんだこの可愛い子！！
お風呂上がりのふわふわな茶色の髪に触れると
照れくさそうに、だけど嬉しそうに笑った。
「俺、これだけじゃまだ頑張れない」
「うん？」
「Aからのちゅーは？」
「ふふ、いいよ？」
ちゅ、と短めのキスをすれば
また可愛い照れ笑いが返ってきた。
「んー、Aすき」
そう言ってまたぎゅーっと私を抱きしめる北斗に
今日はたくさん甘やかす日にしちゃおう、
なんて思いながら背中に手を回した。
fin.
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hiina(プロフ) - たい焼きさん» ヤンデレと心中がテーマになっていたお話なのでそういうことになりますね、、幸せな死ですきっと、、(？) (2020年8月14日 15時) (
レス) id: c45b4442a4 (このIDを非表示/違反報告)
たい焼き - 「永遠の誓い」って最後死んじゃったんですか…？考えすぎ？？ (2020年8月14日 0時) (レス) id: 0b039e69c7 (このIDを非表示/違反報告)
hiina(プロフ) - れくさん» お返事遅くなってごめんなさい！！ありがとうございます頑張りますね！！ (2019年5月17日 23時) (レス) id: eba973f29a (このIDを非表示/違反報告)
れく - すごく面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年5月13日 15時) (レス) id: b7eeef1b9a (このIDを非表示/違反報告)
hiina(プロフ) - すずかすてらさん» わ〜！そう言っていただけて嬉しいです！！こちらこそありがとうございました(泣) (2019年5月6日 14時) (レス) id: eba973f29a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiina
| 作成日時：2019年3月18日 17時
