Story77 ページ34
改めて2人の前で洗濯機を回す。うん、今度はちゃんとうまくいった。2人とも理解してくれたみたいだし。
諸悪の根源の不死川さんは、まだ部屋にこもって不貞腐れている。もう、知らん。と出来ればいいのだが、彼のいる部屋を通らないと、庭に洗濯物を干せない。2階のベランダで干すこともできるけど、量的に干しきることは出来ないだろうしなぁ。
「うーん……2人とも、こっち来て」
手招きをして、3人で2階にあがる。それまで開けていなかった両親の部屋に招き入れると、しのぶちゃんが驚いていた。
「ここの部屋からベランダ…出窓?にでられるから…って、どうしたの?しのぶちゃん」
「いえ、あの…この部屋に私たちがはいっても、いいんですか?」
「え、ダメって言ったっけ?」
「いえ…でもAさん、この部屋を避けているみたいに見えたので…」
戸惑いながらもそういう彼女に納得した。そりゃそうだ。実際、避けていた。遺品整理だってまだしてない両親の部屋に入るのは、なんとなく気が引けたから。でも洗濯物の量が増えた今、そんなことは言っていられない!
「いーのいーの。使ってない部屋だから少しほこりっぽいけど、ここのベランダ使わないと、多分洗濯物干しきれないし」
窓を開けて、おいで、と手招き。躊躇しながら、2人がきた。ひょこっと外を見て、驚く。
「立派な物干し場ですねぇ」
「2階にあるなんて、初めて見た」
「そうなんだ。…それでここの使い方なんだけど」
エアコンの室外機が置いてあるから、そこに物を干さないようにということだけ注意。あとは多分大丈夫でしょう!品質がちがうだけだから!
1階に戻ると、不死川さんが部屋から出てきていた。
「あれ、意外に早いお帰りで」
「……チッ。なんか変な音してっから、様子見にきただけだァ」
「………へ?」
あれ、と不死川さんの指が示す先には、ゴトゴトと轟音を立てる洗濯機。
…………ゴトゴト?
「って、うわぁぁ!!!壊れる!だめ!」
「「「!?」」」
驚くみんなを横目に洗濯機に飛びついた矢先。
ピーピーピーピーピー!
けたたましいエラー音とともに、洗濯機が止まった。
(まじで)
(まじで)
(……マジで壊れたぁあ!)
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灯霧(プロフ) - 絵宙(えそら)さん» ぎゃあ!見つけ次第順次直していきます……!ご指摘、お気遣いありがとうございます!頑張ります! (2020年4月16日 9時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - 宇髄さんの「ずい」は骨へんですよ〜公式さんも間違えてましたね…w公式さんは少し寝た方が良いと思うんですよ…w天元郎にしちゃってましたし…夜中作業でしたら灯霧さんも寝てくださいね!!! (2020年4月15日 17時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 神夜神美さん» ありがとうございます!体調の心配まで……!腰を痛めているなうな私には有難いです!← (2020年2月23日 18時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
神夜神美(プロフ) - すごくおもしろくて最高でした!更新頑張ってくださいね!でもお体にもお気をつけてください!! (2020年2月23日 16時) (レス) id: 0f455588ed (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます!ぜひぜひ、楽しんで頂けたらなによりです! (2020年2月21日 23時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月20日 15時