story67 ページ19
新品の拘束服を付けられて椅子の上で見悶えている姿を見たマチは、顔を真っ赤にしながら解毒剤を作ろうと動き始めていた。今頃別室で成分分析をしているはずだ。だがその前に水を飲ませて脱水症状を防げと言われ、フェイタンはガムテープをビリビリ剥がしていく。
「ァあっ、ぁ、あっふ、ぇいっ…!おね、がい、フェイのぉ、ピューッて!」
「ダーメよ。我慢ね。それよりこれ、飲むよ」
「いらないぃっ、フェイ、フェイがほしいのぉっ」
「……はぁ」
他の連中がいるところで、こんな言葉を言わせるわけにはいかない。そうでなくとも、ヒソカは勃っていたのだから、あっという間に餌食になる。無理矢理水を飲ませようと試みても、彼女は首を横に振るだけだ。快楽を求めるだけの獣が、そこにいる。
「………はぁ」
深いため息をついて、自分の口に水を含み口付けた。ぴったりと小さな唇を塞いで喉に水を流し込む。その間もAは行為を要求するように舌を絡ませて必死に奉仕をしていた。何度か水を飲ませてから、フェイタンは身体をすっと離した。
「…まるで娼婦ね。A」
「フェイタンっ、待っていかないでぇえ!」
悲痛な叫び声を背に、部屋をあとにする。完璧な防音を誇るその部屋の中なら、彼女がどれだけいやらしい言葉を口にしても外には漏れない。はぁ、とため息をもうひとつついて、フェイタンは扉の前に座った。誰もそこに入らないように。
やがてマチが解毒剤を持ってきた。だがそれは効能を薄くするだけで、実際には身体から毒素が抜けきらない限りずっと続くこと、どうやら女性ホルモンに反応する薬で、イけばイくほど快楽の虜になるというトンデモ薬だということを聞いた時には、思わず頭を抱えたくなった。
「まぁそんなに量が多くないなら、一日もあれば抜けると思うけど」
「…投薬方法は?」
「静脈注射」
「……ワタシがやるよ。寄越すね」
「出来ないだろ。さっさと入れな」
「……さきより酷いから、覚悟することね」
こうしてようやく、Aは回復の目処が経ったらしい。
(んァァあ!!)
(…こらっ動くな…!いやもしかして…針、入れただけでイった?)
(みたいね)
(…前言撤回、数日かかると思う)
(ぁぅ、あ、フェイタンんぅ、マチぃっ!)
(…おわたならささと行くよ)
(……そだね。行こう)
(やっ、いかないでぇえっ!!)
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累 - とても面白いです!つづき楽しみにまってます!頑張ってください、応援してます! (2020年4月6日 12時) (レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 由宇さん» コメントありがとうございます!ちょいちょい停止しますが必ず書き上げますので、どうぞよろしくお願いいたします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ここっちさん» もうちょいで記憶が!まだわかりません!(←)でも長い目で見ていただければと思います、よろしくお願いします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆっずーさん» 遅くなりまして申し訳ありません!いつもありがとうございます!これからも頑張りますね! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 面白いです!早く更新停止が終わることを願ってます!頑張ってください! (2018年8月15日 11時) (レス) id: 06761224f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2017年7月10日 18時