Story8 ページ9
目を開けたら、見なれた居間の天井が見えた。
「……ふぁ……何時だ……」
っつーかなんだ、私昨日、とんでもない夢見た気がするよ。なんかすんごい疲れた。寝たはずなのに。
軽い頭痛を感じながら手を動かした瞬間、痛みが走る。
「いったぁぁああ!!!あれなんか昨日も叫んだ気がする!」
「……気がする、じゃなくて事実だァ」
「!?!?」
痛みに悶えていたらいきなり横から声が聞こえて、驚きました。夢で出てきた不死川さんとかいう不法侵入者だ。
「……あ、まだ寝てんのね私、なるほどさっさと寝直そう」
「起きろ阿呆が。日が昇って何時間経ってると思ってんだァ」
いそいそコタツに潜ろうとしたら頭を叩かれる。なんだよ知らねーよ、私の勤務時間は10時から24時なんだ、朝遅いのは当たり前だ!労基法?自営業にそんなもんはねぇ!(あります)
「って、痛い痛い!マジで手が痛いんですけど!?」
「昨夜てめぇでぶった斬ってたからなァ」
「え、待ってマジで夢じゃなかった!?」
そこまで来てようやく脳みそが回転をし始めた。昨夜、いつも通り1時くらいに帰宅して。疲れて居間のコタツでうたた寝しちゃった。うん、そこまでは間違いない。そして。
「………不法侵入者」
「不死川だ」
「っていうかなんでまだいんの!?いやもうほんと、帰ってくれませんかねぇ慰謝料とか請求しないから!さっさと出ていってくれませんかねぇ!?」
なんか微妙に敬語なのは、不死川さんが怖いからだ。昨日のは完全に怒りと勢い任せの言動であって、ふつーに考えたらこんな傷だらけの男の人怖くて仕方ないっつーの。
そんな私の心情を察してくれた訳ではないだろうが、壁に寄りかかってあぐらをかいていた不死川さんが深いため息をついた。
「俺だって、帰れるもんならさっさと帰ってる」
「………どういう、意味?」
「そのままの意味だァ。明るくなってからもう一度外に出てみたが、ここは俺が知っているどの土地にも当てはまらねぇ」
「……………まって、その風体で、まさか……まさかの、迷子?」
「知るか」
どこか投げやりな、というか滅茶苦茶疲れまくってる感じで、彼は言葉を続けた。
「ここは本当に、東京かァ?」
「東京都練馬区です」
「……東京、都?東京府の間違いだろ」
「……は?」
「……ぁん?」
(それから数秒)
(私は彼と見つめあってしまった)
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コサキ(プロフ) - ち◯こさん» あと名前変えろ。きっしょ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - ち◯こさん» お前の事違反報告したから。お前の方こそ暇人やろ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - ち◯こさん» あなたの方がおもんないで。もうやめとき虚しいから。 (2月13日 1時) (レス) id: b7b0607f35 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - コサキさん» おおっとぉ!?ご指摘ありがとうございます!修正いたしました! (2022年1月13日 22時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - 1995年は平成7年ですね。 (2022年1月13日 21時) (レス) @page12 id: beb81ab5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月11日 16時