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「「「ありがとうございました!!」」」
コートに挨拶して、部活を終える。
『あ、モップいいよ。私が最後にかけるから。』
後輩に告げて、シュート練を始める。
数をこなすことも大切だけど、適当にこなすんじゃ意味がない。手首から指先。膝。一本一本を丁寧に打たなきゃ。
赤「Aさん、自主練お疲れ様です。」
『うおっ、赤葦か。男バレもお疲れ様!』
危ない危ない。変な声が出た。
赤「後どれくらいするんですか?」
気づかないうちに1時間経っていたようだ。
『そうだなぁ、後10本綺麗に決まったら終わろうかな。』
赤「じゃあボール拾い手伝います。」
『え!いいよ!気にしないで!帰ってゆっくり休みなー?』
赤「大丈夫です。俺がしたいので。」
『あ、そう?じゃあお願いしようかな』
赤葦から見られてるって思うと緊張する。こうやって自主練に付き合ってくれるところも好きだ。
何度か一緒に自主練に付き合いあって、赤葦からのパスもドンピシャリだ。
『10!終わったー!』
赤「お疲れ様です。綺麗なシュートでしたよ。」
『ありがとう。木兎との練習は終わったの?』
赤「はい、1時間くらいしましたし。合宿で幾らでもできるので。」
それもそうだな、一日中一緒だもんね。
赤「合宿始まる前に、Aさんと話せて良かったです。まぁ、お盆に一度会うつもりですけどね?」
不意打ちのそれはずるいよ、赤葦。社交辞令かもしれない、後輩としての気持ちかもしれない、だけど素直に嬉しい。
『私も、赤葦と話せて良かったよ。じゃあ次会うのは、自主練と勉強してBBQだよね?』
赤「はい。じゃあ、また連絡しますね。お先に失礼します。」
赤葦と別れて部室に向かう。その足取りは軽かった。
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作者名:...syokatsu... | 作成日時:2022年9月23日 3時