ヤのつく仕事の若い男【wrwrd】[knsm]

残念ながら現実 ページ3

嘘でしょ、お願い誰か嘘って言って...!!

気がつけば私は黒塗りの大きな車に乗せられていた
絶対に高いやつ。だって車の走る音は聞こえないし車が揺れることはない

座席シートはふかふかで正直乗り心地は最高だ
後部座席、ソファーのような椅子は2つ向かい合っている
窓には黒いカーテンが付いていて端の方には小さな冷蔵庫がある
ワイングラスもいくつか並んでいて絨毯も敷かれていた

さっきも言ったが乗り心地は最高。生きた心地はしない

私の前には赤ワインを傾けるさっきの若い男がいて、左右には担がれた強面の人達が座っている

｢なぁアンタ、名前は？｣

『え、ぁ...A、です...』

｢ふーん。俺はコネシマ。Aもワイン飲む？｣

『いや...結構デス...』

｢あっそ｣

案外サバサバした性格なのかあんまり私にちょっかいをかけてくる様子はない

ありがたいけど私が連れてこられた意味あるのか...？

｢兄貴、その、この女...｣

｢あぁ、俺の嫁。｣

『えっ...』

勝手に決まっていた話に思わず声が盛れる
その声に冷たい微笑みを携えてコネシマｻﾝが私を見た

もう何も言うまい。

いや、言わないと私はこのままこの男の嫁になってしまう

『あの...本気でしょうか...』

｢当たり前やろ。俺アンタ気に入ったし。顔もタイプやし親父がさっさと女連れてこいってうるさいしな｣

『でも今さっき会ったし...』

｢なんでもするって言ったよな？｣

それを言われてしまえば何も言えない
私が何も言えないのをみてコネシマｻﾝはくすくすと楽しそうに笑った

どうやらこの男は相当性格が悪いらしい

聞いてない→←急展開すぎる

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