今宵、パーティーで踊りましょう【wrwrd】 (ページ4)

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4曲目ページ4

室内には何も置かれていないそして私が入ってきた扉の他にもうひとつ扉がある

そこに行こうと体の向きを変えると何もしていないのに扉が開く

｢おいお前！何自分ばっかり良い顔しようとしてんねん！嘘ついとんちゃうぞ！！｣

大きな声が部屋に響く
入って来たのはふたりの男
片方は金髪で、片方はニット帽を被ってる

やっぱり普通じゃない

ふたりの男の肌は臭いはしないものの紫や緑に腐敗してる部分がある
それ以外は普通なのに、普通じゃない

今この金髪はしんぺいさんに親しく話しかけた
そしてしんぺいさんは親しそうに言葉を返す

｢なんにも嘘はついてないで
この部屋が寒いのは事実だし、今来たのもほんと。名前だって本当やしこれのどこが嘘ついとるん？
安心して勝手に思い込んだのはこの子やろ｣

｢幻想使ってまで女の子に良い顔してどれだけ悲しい男やねん｣

少し落ち着いた声はニット帽の男

訳が分からない
幻想？嘘？なんでそんなに親しそうに話すの？

『しんぺい、さん...？』

｢ん？なぁに？｣

『話が、読めないん、ですけど...』

｢そっか、じゃあ事実をお見せいたしましょう｣

にっこり笑ったしんぺいさんは浮くように空中で一回転する
次にしんぺいさんが地面に足をつけた時、そこに白はなかった

真っ白だった白衣は飛んだ赤色に赤く染まって見た時よりもボロボロになっていた

『ｯ......!!』

｢なぁそんな闇医者やめて俺にせーへん？お姉さん｣

肩を組まれた
首の後ろを通る腕は冷たい

思わず振り払った

｢わ、腕取れるやん！やめて！！｣

悲痛に悲鳴を上げたにも関わらずすぐにけらけらと笑い出す

｢ええやん！腕もげんくて良かったわ
じゃ、お姉さん行こ｣

腕を取られる
冷たい手から逃げようとしてもその力は強くて逃げられない

反対側にはしんぺいさんが来て、後ろには金髪が歩く

そのまま強制的に歩かされて赤い絨毯の上を歩く

｢俺シャオロン、後ろにおるのがコネシマな
俺達ゾンビやけど感染とかせんから安心しといて！｣

ゾンビとかいう恐ろしい単語に似合わずシャオロンの顔は晴れ晴れとしている

｢ひとつ教えてあげる、いや、教えて欲しい？｣

手をきゅっと握られて純粋そうに問われる