レンタル彼氏 目黒くん

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「あぁーほんま阿部ちゃんとデートしたいぃぃぃ…」

「誘えばいいじゃん。」

「へっ！？無理や！同僚やし、阿部ちゃんはおれのこと友達としか思ってへんもん。
関係崩したないし…。今の距離がちょーどええの！」

「へー…でも大丈夫？そんなんだと欲求不満になんねぇ？」

「よ、欲求不満て！！そんなんないもん！」



うそ。めっちゃうそ。

ほんまはめっちゃラブラブな、いちゃいちゃデートしたい。



おれ、生まれてこのかた、好きな人とそんなデートしたことないんやもん。

おれの恋愛対象は同性、つまり男の人なのだ。
このことに気づいたのは数年前でそれまではよくわからないまま女の子と付き合ったこともあったんやけど、なんかしっくりこなかったんよね。

でもそれに気づいたところで同性への恋愛なんてそうそううまくいかない。
というか、好きという気持ちさえ表に出せない。
だからおれはめっちゃ恋愛初心者、というわけや。

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