子供27 ページ27
笑っていられるのも今のうちだがな、坂田銀時。
「お待たせ致しました〜」
可愛らしい店員さんが運んできた二つのパフェ。
銀ちゃんは目を輝かせ、さっそく長いスプーンを手に取りすくう。
「んじゃ遠慮なくーいただきまーす」
元気よく口へ運んだ銀ちゃん。
「…ん!?」
だが一瞬で固まることになる。
「どうしたの?銀ちゃん」
ニヤリと笑い、頬杖をつきながら尋ねる私。
「な、なんじゃこりゃぁぁあ!!!」
「どうかなさいましたかお客様!!」
銀ちゃんの叫び声にすぐ店員が駆けつけてきた。
さっき運んでくれた可愛い子だ。
青ざめた銀ちゃんに何かまずいものでも入っていたのかと動揺しているよう。
大丈夫ですよ店員さん。
あなたは何も悪くない。
「いえ、気にしないでください。この人今日から発令されたあのイベント、まだ知らないんです。ほら、お天気ニュースしかテレビ見ない人なので」
満面の笑みでそう謝ると、彼女は納得したように「あー!」と声を漏らす。
「そうだったんですね!それでは、失礼致します」
ペコりと頭を下げ、さっさと自分の仕事に戻った彼女。
視線を銀ちゃんへ戻すと、まだパフェを凝視していた。
「これ、アイスかと思ったらハンペンじゃねぇか!クリームはメレンゲと豆腐か!?チョコチップスじゃねぇじゃんこれ何!?俺何食わされてんの!?」
「今日から糖分減少計画がスタートされたんだよ。え?知らない?糖分に執着している銀ちゃんが知らないの?あらァじゃあ事前に教えておけばよかったなぁ」
淡々とそう述べると、銀ちゃんは頬を引き攣らせる。
「誰、この計画提案したの。今からそいつ殺りに行きたいんですけど」
「私殺されちゃうのか〜」
「…は?」
目を見開き固まる銀ちゃん。
私は大きく息を吸い、バンっと机を叩いた。
「銀ちゃんこの前の健康診断の時、先生に何言われたか覚えてる!?あと1gでも糖分摂取したら死ぬって言われたんだよ!?いつもいつも出かければお団子、パフェ、パンケーキ、甘いものばかり!ほんっと馬鹿なのかな!?」
涙目で叫ぶ私に銀ちゃんは戸惑う。
「もう本当に心配で心配で…」
グズグズと鼻をすすると、銀ちゃんは慌てて私の頭を撫でた。
「わ、わーったよ!控えるからよ、だから泣くな」
「ほんと!?」
「おま、嘘泣きかよ!」
「じゃあ今日から銀ちゃんは一週間、糖分摂取したら切腹ね!」
「なんでだぁぁぁあああああ!!!」
226人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お茶(プロフ) - アルムさん» 素敵なコメントありがとうございます!!心の支えでございます涙次回作も宜しければ読んでいただけたら光栄です!ありがとうございました!! (2019年11月8日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - お茶さんこんにちは! 番外編完結おめでとうございます。1シリーズのときからずっと好きで毎日読んでいました。お茶さんの綴る文章、大好きです。毎日お疲れ様です。次回作も楽しみにしています。 (2019年11月8日 23時) (レス) id: 4726a4adc0 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みゃんさん» わぁぁあコメントありがとうございます!続き頑張って書きあげますね!! (2019年9月4日 0時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みゃん - 一気に読んじゃいました!めっちゃ面白いです!!続きが早く見たいです! (2019年9月3日 22時) (レス) id: 21dc5ec498 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - あくび少女さん» コメントありがとうございます!ニヤニヤ…( -∀-) (2019年9月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:お茶 | 作成日時:2019年4月9日 2時