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子供15 ページ15

ちょんちょんっと、肩を叩かれた。

振り向くと、そこには見知らぬ男性が。


「えっと…どなたでしょうか」


「お姉さん、これナンパだよ!初対面に決まってるじゃん!」


ちゃ、チャラい…。

茶髪にピアス、短パンに腰パン。

ダラっと着るブカブカヨレヨレのTシャツ、ビーチサンダル。

私が真選組って知ったらどうなるんだろう、この人。

今日は非番を頂き隊服ではなく私服なので、真選組だとバレることは無い。

まぁ仕事中こういう面倒臭い男の人に会った時は、いつも隣にいる総悟くんが追い払ってくれていた。

追い払うというか、半殺しというか。

私も後者を選んだ方がいいのか。

とりあえず殴って走ろうと、拳を振り上げた時だった。

急に目の前が真っ暗になる。

ハッとなり一歩下がれば、目の前には大きな背中があって。


「おらぁ〜、人の嫁さんに手ぇ出すんじゃありませーん」


銀ちゃんだ。


「え、旦那持ち?」


「真選組一番隊副隊長様だぞこのお方は」


銀ちゃんが私を横に並ばせ、肩を組む。

ふわっと銀ちゃんの匂いが鼻をかすめた。

こういう時はカッコイイんだよね、この人。


「はっ!?真選組!?しかも一番隊副隊長って、あの沖田総悟の右腕って呼ばれてる…」


いつの間にそんな呼ばれ方をされていたのか。

総悟くんの右腕かぁ。

うん、普通に嬉しいかも。


「ちょ待て待て!総一郎くんの右腕じゃねぇ!俺の体だ!Aの体を知り尽くしてんのは俺だわ!!」


「ちょ、そんな話してないでしょ!!」


助けに来てくれてカッコイイって思ってたのにこれだ。


「ったく…ハイハイ兄ちゃん、もういい?ナンパはよそでやろうな」


一瞬だけ、ピリッと殺気がした。

チラッと銀ちゃんを見れば、いつも以上に死んだ目をチャラ男に向けていて。

その殺気に怖気ずいて、走って逃げてしまった。


「来るの遅ぇと思ってたら、何声かけられてんだ」


ペチンとおでこに軽いデコピンをされる。


「家で待っててよかったのに」


「話をそらすんじゃありません」


肩を並べ、ゆっくり歩き出す。

万事屋へ行く道の途中で、色々な人に声をかけられた。

酒屋のおじさん、八百屋のおじいさん、近所のおばさん。


「夫婦でお出かけか?」「美女と野獣だな」「また二人で来ておくれ」


江戸に来てから、本当にこの街が好きになった。

この人と二人で歩ける、この街が。

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お茶(プロフ) - アルムさん» 素敵なコメントありがとうございます!!心の支えでございます涙次回作も宜しければ読んでいただけたら光栄です!ありがとうございました!! (2019年11月8日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - お茶さんこんにちは! 番外編完結おめでとうございます。1シリーズのときからずっと好きで毎日読んでいました。お茶さんの綴る文章、大好きです。毎日お疲れ様です。次回作も楽しみにしています。 (2019年11月8日 23時) (レス) id: 4726a4adc0 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みゃんさん» わぁぁあコメントありがとうございます!続き頑張って書きあげますね!! (2019年9月4日 0時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みゃん - 一気に読んじゃいました!めっちゃ面白いです!!続きが早く見たいです! (2019年9月3日 22時) (レス) id: 21dc5ec498 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - あくび少女さん» コメントありがとうございます!ニヤニヤ…( -∀-) (2019年9月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年4月9日 2時

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