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花束41 ページ41

日曜日。

俺は、午後3時いつもの時間に花屋へ行くため歩いていた。

テンションは上がるは緊張するわで、心臓は加速していた。


店前に着くと、ガラス張りの店の向こうに、背の高い人影が1つ。

土方君か?

内心俺だけじゃねーのかと悪態をつきながら店内に入ろうとする。



そこにいたのは、土方君でもなく、総悟君でもなく。




「A」




写真の…!!!

見覚えのありまくる、あの電車で一度会ったことのある。

Aの元カレの…。

前髪は左目を隠し、紫の髪色を少し長く伸ばしている。

声は濃く、すげぇ低い。

スーツを着こなし、色っぽい緑の瞳は写真の中の彼とは全く正反対な印象を受けた。


俺がドアの前で立ち尽くしていると、奥から総悟君が来て、俺の腕を引っ張った。



「すいやせん旦那、ちょっと」



耳元でそっと囁かれ、無理やり店から追い出された。


「お、おいおいおいおいどこ行くんだよ!!」


「いいから来てくだせぇ!」


そのまま連れてこられたのは、小さな公園だった。

ベンチに座れと命令され、そのままダッシュでコーヒーを自販機で買ってきた総悟君。


「すいやせん、俺あの男苦手で」


「いやコーヒーでチャラになんねーから!んでこんなとこ連れてくんだよ!!」


「まぁまぁ落ち着いてくだせぇ」


背中をさすられ、思いっきりその手をはらう。

けらけら笑っていた総悟君は、急に笑みを消した。


「旦那、分かってると思いやすが、今の男が姉さんの」


「…だよなぁ。元カレさんだよな」


写真で見るよりよっぽど男前だった。

かなりその現実にげんなりしているのだが。


「急に店に来て、姉さんに言い寄ってるんでさァ」


「はぁ!?んだよそれ!?」


「寄り戻してぇってことですぜ」


「ふざけんな!!!すげぇ浮かれてた俺がバカみてぇじゃねぇかよ!!!!」


午後の公園のベンチで叫び散らす俺に驚いた砂場の子供が、一斉にこちらを見た。

見んなよコノヤロー!!!!


「で、旦那はどうするんですかぃ」


「どうするっつってもなぁ…」


今でもAが引きずっている相手ときた。

もし…これでAが頷いちまったら…。









「勝ち目、どうなんのかねぇ…」

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - ginさん» 暖かいコメント本当にありがとうございます!私の妄想癖が爆発した作品です...笑アニメ化なんてとんでもない!笑 今連載中の作品も坂田銀時メインなので、ぜひよろしくお願いします!ご愛読ありがとうございました!!ヽ(*´∀`)ノ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - そして、完結お疲れ様です!他の作品も頑張ってください!応援しています! (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - とても面白かったです!一気読みしちゃいました笑笑銀さんおしの自分にとってまじで最高の作品でした!読み終わった時に、あぁ、こんな恋愛してみたいなーなんて思ったり笑笑心が暖まるあったかいお話でした!アニメ化なんないかな?笑笑 (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おもしろくて一気読みしてしまいました!! 完結お疲れ様です◎ 心がホッとするような、何かに気付かされるような、そんな素敵な作品だと思いました。これからの作品も楽しみにしています (2018年9月2日 11時) (レス) id: 451abd5f16 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 暁さん» 心温まるコメント本当に本当にありがとうございます!!実は、書きながら模索してストーリーを作っていくのですが、こうしたら読者も予想できない展開になるはず...で辿り着いたのが高杉元カレでした笑笑他の作品も読んでいただき光栄です!ありがとうございます! (2018年9月2日 3時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2018年6月10日 2時

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