花束27 ページ27
「母はピンク系が好きで、できれば可愛らしいのがいいです」
「かしこまりました、少々お待ちください」
急いで総悟を見れば、すでに彼は他の客のアレンジに手を回していた。
今声かけたら殴られそうだな。
うん、はい、これ俺の仕事っすね。
思い出すんだ銀時。
Aの仕事をいつも見てたなら多少は何か分かんだろ。
あ、俺Aしか見てねぇから仕事とか分かんねぇかも。やっば。
まて、よく考えろ。
確か
『ほぼお客様は色で指定されますので、それに沿うよう選んでます。偏りがないよう、いろんな花を加えてバランス良くするのがコツですかね』
ちょっと前、俺がアレンジというやつの説明をAに頼んだことがある。
あまりにもスマートに花を選ぶ彼女に見惚れていたのが原因だが。
ピンク系の花ってことは、パステル調だよな。
俺は値段の高いバラは数本でおさえ、オレンジのカーネーションや赤みのかかったフィリカとかいうオーストラリア産の花をチョイスした。
こんなもんじゃ足んねぇよな。
なにこれ、どうすりゃいいんだ。
頭を抱え悩んでいると、肩にポンッと手が置かれた。
「同系色を混ぜたんですねぃ。センスありまっせ旦那。あとは俺に任せてくだせぇ」
神様、仏様、総悟様。ありがとうございやす!!!!
そばで少しだけ見ていると、素早く似たような色の花を選び、少しだけ濃いピンクの花をチョイスした。
たったその3本の濃いピンクの花が入るだけで、華やかさが一気に上がった。
すげぇなこいつ。トータルバランスがめちゃくちゃいいぞ。
机に置ける用の包に少しずつ花を挿していき、バランスを測る。
最後に白紙のメッセージカードを中心に刺し、完成した。
「じゃあ旦那、これ渡してきてくだせぇ、待ってますぜあの2人」
「あんたが選んだ花を」という言葉を付け足され、なぜか背中を押された俺。
新人扱いすんなコノヤロー。
だが俺は新人より緊張した足並みで、2人の元へ行った。
「このような形でよろしーでしょーか」
背の低い彼女にも見えるように傾ける。
すると、女の子は口角を限界まで上げた。
「すっごい素敵です!!ありがとうございます!!」
後ろに立っていた兄が歓喜の声を上げた。
こう言われんのも、悪くねぇな。
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お茶(プロフ) - ginさん» 暖かいコメント本当にありがとうございます!私の妄想癖が爆発した作品です...笑アニメ化なんてとんでもない!笑 今連載中の作品も坂田銀時メインなので、ぜひよろしくお願いします!ご愛読ありがとうございました!!ヽ(*´∀`)ノ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - そして、完結お疲れ様です!他の作品も頑張ってください!応援しています! (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - とても面白かったです!一気読みしちゃいました笑笑銀さんおしの自分にとってまじで最高の作品でした!読み終わった時に、あぁ、こんな恋愛してみたいなーなんて思ったり笑笑心が暖まるあったかいお話でした!アニメ化なんないかな?笑笑 (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おもしろくて一気読みしてしまいました!! 完結お疲れ様です◎ 心がホッとするような、何かに気付かされるような、そんな素敵な作品だと思いました。これからの作品も楽しみにしています (2018年9月2日 11時) (レス) id: 451abd5f16 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 暁さん» 心温まるコメント本当に本当にありがとうございます!!実は、書きながら模索してストーリーを作っていくのですが、こうしたら読者も予想できない展開になるはず...で辿り着いたのが高杉元カレでした笑笑他の作品も読んでいただき光栄です!ありがとうございます! (2018年9月2日 3時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶 | 作成日時:2018年6月10日 2時