拗らせ王子と純情娘 １４ ページ14
「手伝いますよ」
「え？あ、ありがとう」
てか生徒の俺にやらせりゃいいのに。
ちりとりを持ってそばに行けば、何故か驚いた様子でこちらを見ている。
すると急に「ふふっ」と笑い出したので、ちりとりから先生へと視線を移した。
「ショッピくんって意外と話しやすいのね」
「マジっすか」
「最初嫌われてるかと思ってたもん」
え、は？いや、いやいやいや。
世界一貴方のこと愛しちゃってるんですけど。
何でこの気持ちが伝わってへんかってん。
嘘やろ、しかもよりによって嫌われてるかと思ってたとか。
まさかやけど、マイナスからスタートしとる？
がしかし、よくよく考えてみれば、確かに自分は素直に先生に懐いたムーブを見せていなかった。
むしろ照れたりテンパったり緊張したりで、冷たい態度を取っていたかもしれない。
え、そんな恋愛下手なやつおりゅ？俺か。
「あ、そうだ。この前ショッピくんに質問した、しっかりした大人…って分かった？」
小箒を駆使してゴミを回収していると、ふとそう上から聞かれた。
顔を上げ先生を見れば、彼女は耳に髪をかけ少し首を傾げていて。
「正直まだ分かんないっす」
「そっか…」
「先生はどう思うんですか」
腰を上げゴミを捨てに教室の隅へ。
適当にパラパラ捨てていると、切なげな声が背中越しに聞こえた。
「それが私も分かんないのよね」
ゆっくり振り向き彼女を見れば、目を逸らし困ったように笑っていて。
知らない横顔、どこか悲しげな面影。
長いまつ毛を伏せ一点を見つめる彼女に近寄り、箒を渡してもらうよう手を差し出した。
ハッとなったのか、慌てて先生は首を横に振った。
「ごめんごめん、掃除手伝ってくれてありがとうね。先生が片付けとくよ」
「いやいいですよ。それ渡してください」
「…そう？じゃあお言葉に甘えて」
教師にしては腰が低い姿勢に思わず吹き出す。
「っふ、何でそんな引き気味なんすか。もっと雑に扱ってくれて大丈夫っす」
「な、何言ってるの！大切な生徒を雑になんて扱わないわよ！！」
「優しすぎるんすよ先生は。ま、俺はそのしっかりした大人ってのより、先生みたいに優しい大人の方が好きですよ」
「え…？」
目を見開き固まった彼女の手から箒を受け取る。
その際少しだけ触れた先生の指先が熱く感じて。
「不思議な価値観持っとるとこもええなって思います」
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てきとーさん - チヨちゃぁん……チヨちゃんっ！幸せになってくれ… (2021年1月21日 7時) (
レス) id: 2e24d3a77d (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みかげさん» わぁありがとうございます！！泣 チヨちゃん可愛いですよね！？(？) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 439e2c470d (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 完結おめでとうございます……！！shp君……君イケメンすぎん！？ってかチヨちゃんかわ……チーノさん羨まし(殴)めちゃめちゃおもろかったです！！ありがとうございました！ (2020年9月7日 17時) (レス) id: 946825ef56 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 粉みるく。さん» ちょっと見たいというコメを見たので、、、！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
粉みるく。(プロフ) - ば、番外編…w わーいチヨちゃんだぁぁぁぁ！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年5月20日 1時
