隣人さん ３７ ページ37
「ップ」
そこには「コネシマの精」と雑な文字で書かれていて。
傍には変な男の子が描かれていた。
下手くそな絵に吹き出す。
「どこで張り合ってるのよ」
クツクツ肩を震わせ笑いを堪えていると、コネシマくんは更に不機嫌な顔になり。
「アホ」
ぷいっと怒ってパソコン画面に向き直ってしまった。
…めちゃくちゃ可愛いのですが。
あぁダメだにやけてそうで怖い。
☕
お昼休み。
お弁当を持ってロボロくんの元へ行こうと腰を上げると、コネシマくんに腕を掴まれた。
「昼一緒に食いたいんですけど」
「ロボロくんと約束しちゃってるんですけど」
「僕あなたの彼氏なんですけど」
「うっ…」
上目遣いでそう言われドキッとノックアウト。
仕方ない。
ロボロくんには謝罪LINEを送る。
報告はまた今度にしよう。
会社でコネシマくんと食べるのは初めてだ。
普段は上司や先輩と食べていたらしく、元々私を誘うつもりで事前に断ってきたらしい。
つまり食堂のど真ん中で二人で食べてると注目されるわけで。
「あそこ行きませんか」
食堂の端。
人目につかない場所。
「人にジロジロ見られながら食うのも嫌やしな、そこにすっか」
彼はA定食を頼み一緒に席へ座る。
いつも夜ご飯を共にすることが多いのに、恋人になってから謎に緊張してしまう。
「なぁなぁ」
「ひゃい！」
カレーをパクパク食べていたコネシマくんが私のお弁当を覗き込んだ。
「俺もそれ食いたい」
「…はい？」
「俺の分の弁当も作るのって負担っすか」
「つ、作る！作れるよ！」
えぇそんな新婚さんみたいなことしていいの！？
甘ったるいの嫌いな人だと思ってたから嬉しくなり一人舞い上がる。
「ッヒヒヒ、むっちゃ嬉しそうやん」
「毎日鮭入れてあげる」
何この会話、幸せすぎる。
お昼を食べ終わり二人で話しながらオフィスへ。
「タバコ吸いにいかないの？」
いつもこの時間は喫煙室にこもっているコネシマくん。
ふとそう声をかければ「んー」と悩む彼に首を傾げた。
するとその時、急に腕を捕まれグイッと引っ張られる。
そのまま廊下から死角になるような場所に連れていかれる。
テンパってる私をよそにギューッと抱きついてきた彼。
「ちょ...！ここ会社！」
「...チューは我慢するから」
耳元でそんなこと言われてゆでダコになる私を他所に、彼は力を更に込めた。
スーツからほのかに香るタバコの匂いに胸が高鳴ったのだった。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
