隣人さん ２５ ページ25
「とりあえず飯行こか」
そう口にしたコネシマくんと居酒屋へ。
いや飲む気満々か。
店に着いて早々アルコールを頼むコネシマくんを横目に、今日は飲まないでおこうと適当に頼む。
品が運ばれてきたので食べながら先程のことを思い出す。
あれ、そういえば。
「ねぇコネシマくん、何か忘れ物したから会社に戻ってきたんだよね。それまた忘れてない？」
大丈夫？と聞けばクスクス肩を揺らし笑われる。
「いや、忘れ物なんてしてないで」
「…ん？え？」
「中野先輩に襲われてへんか心配で見に来てん」
「ば、バカ！ないわそんなこと絶対！！だいたい中野先輩は私の事女として見てないわ！！」
「え、本気でそんなこと思っとるん！？かなり気に入られてんの気づいてへんの！？」
そう思いたくないと自分に暗示をかけていたのに、言われてしまうと何も言い返せなくなる。
女として見てないと思いたかった。
けど先輩のあからさまな行動がその疑惑を濃くしていて。
自分でもどうしたらいいか分からないのだ。
同じチームで、ペアで、先輩で。
そんなものが余計、私に変な圧をかけるのだ。
「…コネシマくんはどうなのよ」
キッと彼を睨めば「は？」と低い声。
「磯村さんぜっっったいコネシマくん狙ってるからね」
「磯村さんがかぁ？ただのチームメンバーやわ、ないない」
いや絶対そうだ、女の私が言っているんだ確定だ。
あの距離感はおかしい。
というか女の人からボディタッチするとか、まさにそれじゃないか。
あーまずい、お酒飲みたい。
この苛立った感情をビールの泡で消し去りたい。
そう少しイライラしていると彼はフッと笑う。
「なんやA、妬いたんか？」
かぁぁっと顔に熱が集まった。
そうだ、そうだとも！！妬いてるんだよ！！
そりゃ好きな人が綺麗な女の人と話してたら妬くだろ普通！！
けど少女漫画のヒロインのように可愛く肯定なんて出来なかった。
だってそのコネシマくんが放った言葉の意味としては、「仲良くしている友達が取られて嫉妬した」という意味だ。
そうじゃない。
そうじゃないから、ただ俯くことしか出来ない。
「もういいビール飲む」
もろ態度に出した私は拗ねながら一杯頼んだ。
目の前のチワワはいつものテンションで笑っている。
結局私はアルコールの力を借りてストレスを消し去った。
ペースを考えずにガバガバ飲み、そういえば今日は華金だラッキーと頭の片隅で考えていた。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
