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アサガオの花言葉 19 ページ19

「晋助…?」


朝。

いつの間に寝てしまったのだろうか。

目が覚めた時には二人で寝ている布団にいて。

もうこの時間にはいないはずの晋助の背中が傍にあった。

そっと指先で触れ、確かにある体温を肌で感じる。


「好きよ」


口に出してみると意外とこそばゆい言葉。

小さな声は寝ている彼には届かず、その場でふわふわと漂うだけだった。

けど。

この気持ちを自覚してから彼に募る想いというのは大きくなる一方で。

ほんのり暖かくなる自分の胸が、この感覚が。

大好きになっていた。


「アサガオの花言葉、知ってる?」


「…知らねぇ」


返ってきた返事に思わず指先を離す。

するとこちらに向くように寝返った晋助と目が合った。

伸ばしていた手先をさっと握られ、指を絡められる。

ドクドクと心臓が鳴る。


「教えてくれ」


優しい口調に目を見開いてしまう。

開きかけた口。

しかし晋介の唇で塞がれてしまった。

あまりの気持ちよさに吐息が口の端から漏れる。

そのまま晋介は私に覆い被さって、背筋がゾクゾクする。

舌先で唇を舐められ、隙間ができた瞬間に前歯に触れられる。

最後には唇を強く吸われ、だらしない銀の糸が二人を繋ぎ私の首筋に垂れた。


「ん…ぁ…」


その糸を追うように首筋に舌が這う。

口を塞ぐものがなくなってしまい、止めどなく甘い吐息が口から溢れる。

私の顔を伺うように視線が向けられ、熱い瞳にまた心臓がドクッと動いた気がした。


「なんだ、教えてくんねぇのか」


すると、また強引に口を塞がれた。

今度は徹底的に端から端まで舐めとるように。

口内で晋介の舌が暴れる。

必死で自分の舌も絡めるよう動かしていたら、ドバッと彼の唾液が移された。

抵抗もなくコクリと喉を鳴らし飲み込む。

瞬間、晋介のものが体内に入ってきた実感が湧き上がったのか、腹の中が熱くなっていった様な気がした。

気持ち良くて、頭がぼーっとし出す。

惚けた顔で晋介の背中に腕を回し、必死にしがみ付いた。


「キスだけでドロドロじゃねぇか」


私と比べて息一つ上がっていない晋介に見下ろされる。

悔しくなって視線を逸せば、片手で顔を掴まれ無理やり向かされた。


「気持ちいいか」


「はぁ…き、もちぃい…」


呂律の回らない舌で何とか答えた。

そのヘロヘロになった私に満足したのか、晋介は少しだけ口角を上げる。


「今日は街に行くぞ」


「…ほ、ほんと…?」


信じられない言葉を聞いて声が掠れたのだった。

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - チノちゃんさん» ひゃぁぁありがとうございますうう泣 (2020年7月20日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - 凄く良かったよぉぉぉぉお (2020年7月20日 1時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - きょこさん» わぁぁありがとうございました泣泣 本当に嬉しいです、、、!! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
きょこ - 高杉〜!!!かっこよすぎる!おもしろかったです。もっともっと読みたい…キュンキュンしまくりでした。ありがとう^_^ (2020年6月28日 17時) (レス) id: 5129d38d73 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みきゃんさん» 了解しました!この作品の番外編をいずれ作ろうと思いますm(_ _)m (2020年6月19日 18時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年3月6日 13時

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