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アサガオの花言葉 17 ページ17

そのまま晋助は、初めて私を抱いた。

全てが初めてのように、全てが気持ち良くて。

快感で涙が出たのが初めてで、最中ずっと私は戸惑っていた。


優しい腰使いに吐息に言葉。

何もかもが暖かくて、何もかもが愛しい。


…私、この人が好きなんだ。


「晋助」


「あ?」


風呂に入れと促された。

その前に窓の外の月を眺める晋助に声をかければ、彼は振り向かずそう返事をする。


「晋助って、優しいのね」


「…早く行け」


クスッと笑い襖を閉める。


あの手に、何人の女が抱かれてきたのだろう。

何人の女が欲 情し溺れたのだろう。

彼の背中に腕を回し、彼の言葉に疼き、彼の欲を受け止めて。

その行為を、どれだけの女が…。

考えるとふつふつと湧き上がってきたのは嫉妬で。

自分の醜い感情さえも愛おしく感じる。

これは末期だな。


けど。


初めて感じた胸の高鳴りは、悪いものではなかった。

むしろ心地がよく、ずっと浸っていたいとすら思う。

こんな気持ちを教えてくれたのは間違いなく晋助だ。

その晋助に恋心を抱いてしまったのなら、穢れと思わず受け止めてみよう。

そんな私らしくない前向きな思いが新しく胸に宿ったのだった。





「ねぇ万斉、花も言葉を話すの?」


万斉の部屋にて。

三味線を触っていた万斉がキョトンとした顔でこちらを見つめた。

するとブッと吹き出し、彼らしくないがケラケラと笑い出す。


「どういうことでござるか」


「小説の中に出てきたのよ、花言葉ってやつが」


「ッククク、Aは花が言葉を話すと勘違いしたのでござるな」


まだクツクツと喉を鳴らして笑うもんだからバカにされているのだと思い、拗ねて顔を背ける。

そんな私の様子を見て「すまん、教えてやるでござるよ」と優しく声をかけてくれる。


「花言葉というものは、花にそれぞれ象徴的な意味を持たせた「語」でござる。例えば…」


そう言って顎に手を当て考え出した万斉。


「Aが晋助の部屋に持ち帰ったアサガオ。アサガオは結束という意味があるでござるな」


「結束…?」


「あぁ、それと確か色によって意味が違うはずでござる。その手の本はあそこの棚にあるはずでござる、勝手に取っていっていいでござるよ」


ズラリと本が並べてある本棚を指さした万斉は、自ら腰を上げ一緒に探してくれた。

適した本を見つけ出した万斉は私に渡し、ふわりと微笑む。


「素敵な言葉が見つかるといいでござるね」


「あ、ありがとう」

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - チノちゃんさん» ひゃぁぁありがとうございますうう泣 (2020年7月20日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - 凄く良かったよぉぉぉぉお (2020年7月20日 1時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - きょこさん» わぁぁありがとうございました泣泣 本当に嬉しいです、、、!! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
きょこ - 高杉〜!!!かっこよすぎる!おもしろかったです。もっともっと読みたい…キュンキュンしまくりでした。ありがとう^_^ (2020年6月28日 17時) (レス) id: 5129d38d73 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みきゃんさん» 了解しました!この作品の番外編をいずれ作ろうと思いますm(_ _)m (2020年6月19日 18時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年3月6日 13時

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