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ハッピーエンド25 ページ25

Aさんの顔は、恐怖心で覆われていた。

俺の戦う姿を見た彼女の蒼白な顔を、未だに忘れられない。

俺といるってだけで危ねぇ目に遭う。

なら、そばにいねぇ方がいい。

自分から突き放した方がいいだろィ。


それに

俺は自分に向けられる好意には敏感だった。

昔っから女は寄ってたかってくるもんだったし、色目使うバカな女はゴロゴロ居た。

Aさんが同類ってわけじゃねぇが、俺に向ける好意が恋愛感情だというのは分かりやすかった。

好きになってくれた女を傷つけたくねぇ。

. . .
_____好きになった女を、傷つけたくねぇ


結局、俺は最初から彼女に惹かれてたんだ。


と、思っていた矢先だった。

巡察が終わり、屯所へパトカーを走らせる夜。

夜道を二人で歩く男女を見かける。

そいつらが知らねぇ奴なら、俺はそのままブレーキを踏むこたァなかった。


「Aさんと…誰だあいつ」


誰だあいつ、と口に出したが、本当は覚えている。

Aさんの元彼氏様だ。

こちらに気づかない二人は、仲良さそーに歩いていく。

…あ?なぁんで一緒にいやがんだ。

てかお前Aさんのことふったんじゃねぇのかよ。

であんたは何で笑ってんだよ、あの夜は泣いてたじゃねぇか。

しかも、原因はあんたの隣にいる男だぜィ。

もう関係ないと思っている、関わりを持ちたくないと思っている。

分かってる、それがいい事も。

けど…


気づいたら、俺はパトカーを無断駐車し飛び出していた。

バンっとドアが閉まるその乱暴な音に気づいた二人が振り向く。

俺だと認識したAさんは、一瞬笑顔になるが、その笑顔を直ぐにしぼませた。

…ッチ、んだよそれ。

そうさせたのは自分のせいだが、苛立ちが積もっていく。


「こんばんはー」


「こ、こんばんは…」


男の方は俺を真選組だと分かると、心配そうな顔になる。

一瞬でより戻したとか言わねぇだろうねィ。

ギロッと睨めば、ふわふわ髪の美容師は怯んだ。


「何の用ですか、一番隊隊長さん」


同じように怯えた声を出したのは、Aさん。

やけに男と距離を詰め、心配そうに目を合わせる。

その仕草態度がさらに俺を苛立たせ、ついにAさんの手首を掴んでいた。


「泣かせた女の元に帰ってくるなんて、随分図々しい男なんですねィ。まさか、寄り戻すなんて考えてないでしょ」


その言動にキョトンとする二人。

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お茶(プロフ) - アクヤさん» 素敵なコメントありがとうございます!頑張ります泣 (2019年11月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アクヤ(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 64d635022a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年9月1日 1時

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